2016 Fiscal Year Annual Research Report
筋線維芽細胞による死細胞の貪食が組織の線維化に及ぼす影響の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Homeostatic Regulation by Various Types of Cell Death |
Project/Area Number |
15H01383
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
仲矢 道雄 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (80464387)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 筋線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
組織が損傷すると、細胞死をきっかけに、組織の線維化が実行される。これまで、組織線維化の微小環境においては「マクロファージによる炎症惹起物質の認識と死細胞の貪食」→「マクロファージからのTGF-bやPDGF、ケモカインなどの放出」→「近接する筋線維芽細胞によるそれら放出物質の感知」→「筋線維芽細胞による線維化の実行」という順に従って、応答が起こると考えられてきた。申請者は、心筋梗塞時の死細胞除去メカニズムを研究する過程で、これまで死細胞を貪食すると思われていなかった、筋線維芽細胞が死細胞を効率よく貪食することを見出した。この発見は、これまでマクロファージからの指令を受けて、線維化を実行する細胞としてのみ捉えられていた筋線維芽細胞が、実はマクロファージのみが行うと考えられてきた機能をも担うことを示している。本年度は(1)筋線維芽細胞が、心筋梗塞時の死細胞の貪食全体の30%程度を担っていること、(2)分泌タンパク質、MFG-E8を心筋梗塞後の心臓へ投与する事により、筋線維芽細胞による心筋梗塞後の死細胞貪食が効率良く行われ、その結果、梗塞後心臓における炎症の程度が軽減され、心筋梗塞後の心臓の機能が改善すること、(3)逆に、心筋梗塞後の死細胞の貪食を阻害すると、貪食されずに残存する死細胞の増加によって、心臓における炎症の程度が、増加し、心筋梗塞後の心臓の機能が悪化することを見出した。そしてさらに、(4)筋線維芽細胞が心筋梗塞時に実際にアポトーシス細胞のみならず、ネクローシス細胞を貪食している状態を捉えた電子顕微鏡データも取得した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Cardiac myofibroblast engulfment of dead cells facilitates recovery after myocardial infarction.2017
Author(s)
Michio Nakaya,Kenji Watari,Mitsuru Tajima,Takeo Nakaya,Shoichi Matsuda,Hiroki Ohara,Hiroaki Nishihara,Hiroshi Yamaguchi,Akiko Hashimoto,Mitsuho Nishida,Akiomi Nagasaka,Yuma Horii,Hiroki Ono,Gentaro Iribe,Ryuji Inoue,Makoto Tsuda,Kazuhide Inoue,Akira Tanaka,Masahiko Kuroda,Shigekazu Nagata,Hitoshi Kurose
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Journal Title
Journal of Clinical Investigation
Volume: 127
Pages: 383-401
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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