2015 Fiscal Year Annual Research Report
回路シフトの制御・可視化・構造解析の効率化に向けた基盤技術の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Mechanisms underlying the functional shift of brain neural circuitry for behavioral adaptation |
Project/Area Number |
15H01430
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
日置 寛之 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00402850)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経科学 / ウイルスベクター / 可視化 / 透明化技術 / ハイスループット形態解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
中枢神経系は認知・思考・記憶・感情といった高次機能を実現しているが、その作動原理は未だ謎のままである。高次機能を実現する素子・構成単位として、神経細胞を想定することは妥当であろう。しかし神経細胞一つ当たりの情報処理速度は高々1KHz程度が限界であり、神経細胞が構成するネットワークにこそ、高次機能を生み出す原理があると考えられる。 平成27年度は以下の課題に取り組んだ。 (1) 細胞種特異的かつ高発現型ウイルスベクターの開発 レンチウイルスベクターにTet-Offシステムを利用することで、目的遺伝子の発現量を40倍程度まで増強することに成功し、またin vivoウイルス二重感染法の基礎を築いた(Hioki et al., 2007, 2009)。さらにAAVにもTet-Offシステムを搭載し、効率的な遺伝子導入システムの構築に成功した(Sohn et al., in preparation)。今後はTet-Onシステムの構築、および新規蛍光プローブのスクリーニングを進める。 (2) ハイスループット形態解析法 脳透明化技術を有効に利用すれば、三次元情報が容易に取得できるようになる。時間や労力の大幅な削減(量的変化)が、従来見えなかったものを見るという質的変化をもたらすと期待される。共同研究を通じ、新しい透明化技術「ScaleS」の開発に成功した(Hama, Hioki et al., 2015)。透明度の飛躍的向上・膨張率の改善・時間の短縮に成功している。また微細構造が保存されることから、電子顕微鏡による観察も可能であり、マクロからミクロに至る多階層構造情報を束ねる有効的な手法だと考えられる。引き続き、透明化脳に特化した技術を基礎から開発・検証していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に大きな問題も生じず、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 細胞種特異的かつ高発現型ウイルスベクターの開発 形態学的解析を目的として、Tet-Onシステムの構築、および新規蛍光プローブのスクリーニングを進める。また、生理学的解析に有用なツール開発にも着手し、光遺伝学(ChR)や薬理遺伝学(DREADD)だけでなく、イメージングにも有用な遺伝子(GCaMP等)も導入する。 (2) 高速・高解像・深部イメージング法 現在は顕微鏡メーカー協力のもと、光学系・撮影法の最適化を進めている。三次元スタック画像をサブミクロンの高解像度で全視野にて取得することが理想だが、現時点では現実的ではない。そこで、「ズームイン・ズームアウト」を自在に行い、「マクロ・メゾ・ミクロ」の各階層を有機的に結びつけ、必要な形態構造情報を効率的に抽出する方法を確立する。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article] ScaleS: an optical clearing palette for biological imaging.2015
Author(s)
Hama H, Hioki H, Namiki K, Hoshida T, Kurokawa H, Ishidate F, Kaneko T, Akagi T, Saito T, Saido T, *Miyawaki A.
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Journal Title
Nature Neuroscience
Volume: 18
Pages: 1518-1529
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Dorsal Horn Circuits for Persistent Mechanical Pain.2015
Author(s)
Peirs C, Williams SP, Zhao X, Walsh CE, Gedeon JY, Cagle NE, Goldring AC, Hioki H, Liu Z, Marell PS, *Seal RP.
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Journal Title
Neuron
Volume: 87
Pages: 797-812
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] A morphological analysis of thalamocortical projections arising from the rat mediodorsal nucleus: A single neuron-tracing study using viral vectors.2015
Author(s)
*Kuramoto E, Pan S, Furuta T, Hioki H, Iwai H, Yamanaka A, Ohno S, Goto T, Kaneko T.
Organizer
The 45th Society for Neuroscience Annual Meeting (Neuroscience 2015)
Place of Presentation
Chicago, IL, USA.
Year and Date
2015-10-20 – 2015-10-20
Int'l Joint Research
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