2016 Fiscal Year Annual Research Report
神経幹細胞エピジェネティックメモリー消去によるニューロン新生改善法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Establishing a new paradigm of the pathogenesis of diseases through the understanding of stem cell aging |
Project/Area Number |
15H01514
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 欽一 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80302892)
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2017-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
学習・記憶に重要な役割を果たす成体海馬では、神経幹細胞からのニューロン新生が恒常的に行われている。このニューロン新生は加齢とともに減少し、それが認知機能低下の原因の一つと考えられているが、そのメカニズムは依然不明である。今回、我々は、海馬神経幹細胞の遺伝子発現、エピゲノム変化に着目し、加齢によるニューロン新生低下のメカニズムを明らかにするために神経幹細胞マーカーNestinプロモーター下にEGFPを発現するトランスジェニックマウス(Nestin-EGFPマウス)を用いて実験を行った。 まず、若齢(12週齢)および加齢(6ヶ月齢)Nestin-EGFPマウスの海馬からGFPの蛍光を指標に蛍光細胞分取装置FACSを用いて、神経幹細胞を直接単離、回収した。若齢マウスと加齢マウスの海馬から回収可能な神経幹細胞数は、それぞれ1匹あたり約500個と約80個であった。これはすでに報告されている加齢に伴う神経幹細胞数の減少と矛盾しない結果であった。 次に、単離した神経幹細胞からRNAを抽出し、RNAシーケンスを行い、ゲノムワイドに遺伝子発現解析を行った。その結果、若齢マウスと加齢マウスの神経幹細胞間で2倍以上発現が変動(上昇または低下)した遺伝子の中には、ニューロン分化や幹細胞増殖を調節する転写因子(Olig1やNeurod6など)が複数含まれており、加齢に伴うニューロン新生低下の原因である可能性が考えられた。前述の通りNestin-EGFPマウス1匹から回収可能な神経幹細胞数は少量であったため、サンプル数は若齢マウス、加齢マウスともに1つずつであった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)