2016 Fiscal Year Annual Research Report
新生膜タンパク質の膜組込み過程の構造生物科学
Publicly Offered Research
Project Area | Nascent-chain Biology |
Project/Area Number |
15H01537
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
田中 良樹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (10632333)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 結晶構造解析 / 膜タンパク質 / 膜組込み |
Outline of Annual Research Achievements |
バクテリアの Sec トランスロコンである SecYEG 複合体を構成するSecY, SecE, SecG のすべてのコンポーネントが含まれた状態での構造解析をすすめ,高分解能構造を決定した.さらに高精度の構造に基づいたMDシミュレーションを加えて発表した. SecDFは細胞外ドメインで膜を透過する新生タンパク質と相互作用し,細胞外側から引き上げる役割を担うSecYEGの補助として機能する膜タンパク質である.全体構造の報告は行われていたが,本研究計画では分解能の向上と細胞外ドメインに予測されていた構造変化を可視化することを目的に構造解析を行い,別状態構造を明らかにした.細胞外ドメインの位置が変化していただけでなく,基質タンパク質と相互作用する部位がポケット状に変化することや,膜貫通ドメインを貫通するトンネルが生じることがわかった.このトンネルはイオン濃度勾配を駆動力に機能するSecDFにとって重要なイオンの透過経路と予想された.構造に基づくMDシミュレーションを行い,このトンネルが水分子を通過させることが可能なことを示した.このことはSecDFがプロトンを短時間で輸送するという解析結果を反映するものであった.これらの構造変化とMDシミュレーションによる解析をまとめ,論文として発表した. 新生膜タンパク質の膜組込み過程を in vitro で解析するため,Membrane Scaffold Proteinを用いたNanodisc作成条件の検討を行い,膜タンパク質であるSecYEGやYidCを界面活性剤を含まない溶液中で安定に可溶化させることに成功している.これを用いて,現在機能解析を進めた.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Tunnel formation inferred from the I form structures of the proton-driven protein secretion motor SecDF2017
Author(s)
Arata Furukawa, Kunihito Yoshikaie, Takaharu Mori, Hiroyuki Mori, Yusuke V. Morimoto, Yasunori Sugano, Shigehiro Iwaki, Tohru Minamino, Yuji Sugita, Yoshiki Tanaka, Tomoya Tsukazaki
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 19
Pages: 895-901
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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