2016 Fiscal Year Annual Research Report
インタラクションにおける感情誘導過程のモデル化
Publicly Offered Research
Project Area | Cognitive Interaction Design: A Model-Based Understanding of Communication and its Application to Artifact Design |
Project/Area Number |
15H01622
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
大森 隆司 玉川大学, 工学部, 教授 (50143384)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | エージェント / 感情モデル / 価値計算 / 行動観察システム / 行動記述 / 計算モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,対人インタラクションの基本となる感情過程の計算モデル化と計算機シミュレーションを試み,それに対応した感情誘導が日常的にリアルに行われているフィールドとしての幼稚園での活動の観測と分析を行った.残念ながら,感情過程のモデルでフィールドでの観察現象の説明を行う段階には至らなかったが,その要素としてのモデルとデータがそろった点に,本研究の意義があった.今後の残された課題は,本来の目的であるインタラクションによる感情誘導の計算モデル化に向け,以下のものが考えられる. (1) 感情=価値計算システム仮説の脳科学的検証 : 感情がその本質とする「価値」がいかに行動決定に利用されるかという点については,脳科学や行動経済学などで科学的に検証されてきている.しかし,その脳内過程に関しては未解明の部分が多く,仮説としての脳内過程の仮説生成と計算モデルの構築,さらにその検証に向けての神経科学的な知見の再確認が必要である.その後に,その仮説を説明可能な計算過程の理論構築とシミュレーションによる妥当性の検証が求められる. (2) フィールドで観察された感情誘導現象のモデル化 : 観察された感情誘導過程を定量的に記述するには,その記述用語としてのオントロジが必要であり,その構築と記述の試行による妥当性の検証と感情誘導過程の定量的分析が求められる.次に本研究では,各記述用語が表す感情誘導の要素現象の内部過程を考慮した定性的モデル化を行い,現象分析を通じてその妥当性検討を行う. (3) フィールドで観察された感情誘導過程の計算論的解明:保育士は子どもに対して日々に感情誘導を行っており,観察されたその過程を上記の計算モデルにより説明することを試みる.誘導とは相手に働きかけるプロセスのプランニングが本質であり,感情の変化を導く行為のシーケンスを探索する過程としての感情誘導の理解が求められる.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)