2017 Fiscal Year Annual Research Report
Animal-Touch and Go for Wildlife-Borne Devices
Publicly Offered Research
Project Area | Systems Science of Bio-navigation |
Project/Area Number |
17H05969
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 博樹 東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (60610649)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | NFC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「どうぶつタッチ&ゴー:NFCタグ装着の野生動物を誘き出してピッと記録回収する機構」の実現を目的とする。従来の野生動物装着型センサでは、センサ情報の回収には調査員による野生動物自体の物理的な再捕獲が必要となる。つまり実際の調査は、再捕獲可能な特定個体の移動範囲に限られる問題がある。NFCタグ装着の動物を誘き出して情報を取得するユビキタス基盤、A1)物理的な刺激を用いて動物を「誘き出す機構」と、A2)誘き出された動物に装着しているNFCタグと「非接触通信する機構」の開発により目的を達成する。そして、連携研究者が飼育する犬を用いて有効性の評価を行う。 動物には特殊な形状に反応して誘き出される習性がある。例えば、箱はペットにとってストレスの低い隠れ家になることが知られている。この、物理形状により動物が箱型シンクノードまで接近した場合、動物に装着したセンサとシンクノードが、互いの非接触型通信の半径内に存在し、通信が持続的に成立する確率が高い。事前研究で物理形状を用いてセンサ装着した動物(犬)を誘き出して実際に非接触通信が行えることを獣医らと実証している。しかしながら、その場合に通信可能な時間の多くは物理形状内で睡眠をする時間帯に限られる。そして装着部と充電部の非接触コイルにズレが存在しない通信状態であることが要求される。そこで今年度はA1)に関してペットの犬を対象とし、犬小屋の内部形状を改善することで、非接触通信動作に必要な行動制限や行動停止が起こりやすい条件を明らかにした。具体的にはスチレンブロックを使用して、高さ方向や幅方向の内部形状変更による犬の姿勢評価を通じて、小屋への入場を阻害せず、かつある程度の姿勢制御が可能な条件を見つけることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イヌを用いた屋外実験を行う予定であったが、地域住民から苦情がでたため、実施場所を協力機関側で構築中の別の屋外実験場に変更した。そのため屋外実験場の都合に合わせて実験スケジュールを延期せざるを得ず、計画していた非接触通信機構の設計・開発に遅延が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
実験スケジュールの遅れによって停止していたシステム構築を実施するため、作業の一部に市販の完成品を用いることで解決した。
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Research Products
(3 results)