2019 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of Weak-stimuli-responsive Soft Crystals Based on Pillar-Shaped Macrocycles
Publicly Offered Research
Project Area | Soft Crystals: Science and Photofunctions of Easy-Responsive Systems with Felxibility and Higher-Ordering |
Project/Area Number |
18H04510
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
生越 友樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (00447682)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ピラー[n]アレーン / 結晶 / ベーポクロミズム / メカノクロミズム |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、柱型環状分子ピラー[5]アレーンを基にしたソフトクリスタル創成を行ってきた。しかし五員環のピラー[5]アレーンは、直鎖炭化水素蒸気のみしか取り込むことができず、用いることのできる外部刺激が制限される。一方で六員環のピラー[6]アレーンは、ピラー[5]アレーンが取り込むことができない分岐・環状炭化水素や、芳香族蒸気を取り込むことができる。つまりピラー[6]アレーンを用いることで、外部刺激を大幅に増やせることとなる。そこで本研究では、六員環のピラー[6]アレーンを用いたソフトクリスタル創成を行った。 1)ベンゾキノン部位を導入したピラー[6]アレーン固体は、暗赤色固体であったが、すりつぶすことにより明橙色へと変化し、メカノクロミズムを示した。そのため蒸気を吸着する前状態の固体の色をすりつぶしの有無により変化させることが可能であった。すりつぶす前の暗赤色固体をベンゼン、シアノベンゼン、フルオロベンゼン蒸気に曝した場合、暗赤色固体は明橙色への明確な色変化を示した。次に、すりつぶすことにより明橙色へと色変化したピラー[6]アレーン固体をp-ジフルオロベンゼン、安息香酸メチル、p-キシレン蒸気に曝した場合は、明橙色から暗赤色への明確な色変化が観測された。以上のことから、メカノクロミズムを用い始状態の色を変化させることで、様々な芳香族蒸気の吸着を明確な色変化で検知できる新しいベーポクロミックシステムの構築に成功した。 2)12個のエチル基を有するピラー[6]アレーン結晶は白色であり、ピラー[n]アレーンユニットの1,4-ジアルコキシベンゼンの蛍光は、紫外領域にあるため、目視での発光を確認できない。ところが興味深いことに、ピラー[6]アレーン結晶が特定の芳香族蒸気を取り込んだ場合、蒸気吸着後の錯体結晶は目視で確認できる青色蛍光を示すことが分かった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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