2020 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫分子STINGを介したシグナル伝達経路の重層的プロテオーム解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological signaling networks based on mathematical science |
Project/Area Number |
19H04966
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小迫 英尊 徳島大学, 先端酵素学研究所, 教授 (10291171)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | STING / 自然免疫 / プロテオーム / BioID / ビオチン / Tamavidin / GFP-Trap / nanobody |
Outline of Annual Research Achievements |
近接依存性ビオチン標識(BioID)法は、ビオチン化酵素との融合タンパク質を発現する細胞内において直近に位置するタンパク質をビオチン化した後、抽出液からアビジンビーズで精製することにより、生きた細胞内で相互作用タンパク質を大規模に検出できる画期的な方法である。本研究では、ビオチンとの可逆的結合能を有する新規アビジン様タンパク質Tamavidin 2-REVを利用し、ビオチン標識後の細胞消化物からビオチン化ペプチドを簡便かつ高効率に精製する技術を開発した。本年度はこの技術を改良することで非ビオチン化タンパク質の混入を排除し、自然免疫分子STINGと相互作用するタンパク質候補のビオチン化ペプチドを質量分析によって4000種類以上同定することに成功した。得られたSTING相互作用因子の候補のうち、IRF5とIFITM3に注目して解析を進めたところ、IRF5はSTINGの下流で活性化するTBK1によってリン酸化されることがPhos-tagウェスタンブロットによって明らかになった。また、IFITM3はSTING活性化の後期において、エンドソームやリソソーム上でSTINGと相互作用することが判明した。今回開発したTamavidin 2-REVを用いたビオチン化ペプチドの精製法は、BioID法のみならず、ビオチン化に基づくタンパク質の相互作用、翻訳後修飾、およびトポロジーなどの同定に有用であると考えられた。また、GFPとSTINGの融合タンパク質を安定発現する細胞を低濃度ホルムアルデヒドで処理し、クロスリンクされたGFP-STING複合体をGFP結合nanobodyを固定化したビーズであるGFP-Trapで免疫沈降することにより、STINGの活性化の時間経過に依存して様々なオルガネラ関連タンパク質が結合することが判明した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)