2009 Fiscal Year Annual Research Report
複合ナノロッドを用いた光電変換デバイス
Publicly Offered Research
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
21020018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今堀 博 Kyoto University, 物質-細胞統合システム拠点, 教授 (90243261)
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Keywords | テンプレート / 有機 / 無機複合 / ナノロッド / チナフェン / I-V特性 / 走査型電子顕微鏡 / 共焦点顕微鏡 / 太陽電池 |
Research Abstract |
本研究では、ナノ細孔を持ったテンプレート内に電気化学的に異種の金属を成長させることができるテンプレート法を利用して有機/無機複合ナノロッドの作製を試みた。テンプレート法は、ナノスケールの細孔内で金属の電析、有機分子の電解重合を行えるため、有機/無機複合ナノロッドの作製に適していると考えられる。そこで、両端に異なった仕事関数を持つ金属ナノロッドを配置し、中央部に光電荷分離を担う有機分子からなるナノロッド部位を挟み込んだマルチセグメントのナノロッドの作製とその構造評価を行い、ナノロッドの光応答性を調べた。両端の金属には金や銀や白金を使用し、ポリマーの原料となるモノマーにはチオフェン(TP)と3、4ーエチレンジオキシチオフェン(EDOT)を使用した。EDOTの電解重合を行った後に白金の電析を行ったナノロッドについて、走査型電子顕微鏡および共焦点顕微鏡で構造を評価した。その結果、Au/PEDOT/Ptからなる三層の新規有機/無機複合ナノロッドが形成されていることがわかった。このAu/PEDOT/Ptナノロッドについて、その光電気特性評価を行った。金(Au/Cr)対向電極に交流電圧を加えて誘電泳動を行うことによってナノロッドを電極間に架橋した。架橋されたナノロッドに対し、真空中、アルミホイルで遮光した条件で、I-V特性を測定した。0,5Vから見積もられる抵抗値は9.19kΩであった。また、白色光を照射した状態でI-V特性を測定したところ、0.5Vから見積もられる抵抗値は同程度の9.13kΩとなり、光応答性は示さなかった。
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