2009 Fiscal Year Annual Research Report
顔特徴・顔印象の定量的解析手法の顔認知機能解明への応用
Publicly Offered Research
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
21119510
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
金子 正秀 The University of Electro-Communications, 大学院・電気通信学研究科, 教授 (90262039)
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Keywords | 感性情報学 / 画像認識 / 顔認知 / 顔画像情報処理 / 顔印象 |
Research Abstract |
顔特徴・顔印象の定量的解析手法を利用した顔認知機能の解明について、以下の研究を行った。 (1) 2つの異なる顔に対する似ているか否かの判断に係る顔認知 親(成人)と子供とでは、頭部の骨格形状が異なるため、成人同士での類似顔判定手法をそのまま適用することはできない。そこで、子供の顔から成人の顔への成長に伴う平均的な変化量を調べ、子供の顔から成人になった時の顔を推定する。この結果と親の顔との間で類似度評価を行うことにより、親子での顔の類似度合いを判定できるようにした。また、我々は相手の顔から受ける印象を物の形にたとえることが良くある。例えば、「下駄、卵、ボール、人参、おむすび」が代表的である。入力顔がこれら5通りの物の形の特徴をどの程度有しているかを判定できるようにした。 (2) 顔の3次元形状に対する認知の仕組みの解明 これまでの正面顔に対する特徴解析に加えて、横顔輪郭形状の平均形状を求め、入力横顔輪郭と平均輪郭との差分形状に係る主成分を導出した。 (3) 顔特徴・顔印象の定量的解析及び顔画像生成ツールの機能の拡充 顔特徴点位置のロバストな検出方法として、顔パーツの輪郭線形状の統計的モデルとSIFT特徴量を用いた方法を考案した。また、照明条件の違い等を初めとした多様な撮影条件に対して安定に精度良く特徴点を抽出するために、特徴点位置の統計的性質(平均、分散)を利用して誤抽出の有無を判定し、補正処理を自動的に施す方法を開発した。 (4) 顔特徴・顔印象の認知 我々が顔認知を行う場合、顔の特徴や印象を画像パターンとして捉えるだけでなく、言葉に置き換えて捉えることも普通である。特に、各顔パーツの長さ、太さ、大きさ、角度に対しては直感的に言葉で表現することが多い(眉が長い/短い、など)。そこで、主成分による記述を言葉による記述に置き換え、更に、この結果に基づいて人間の主観印象をより良く反映した類似顔検索を行えるようにした。
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Research Products
(13 results)