2011 Fiscal Year Annual Research Report
Dlk1-Dio3インプリント制御領域の機能解析
Publicly Offered Research
Project Area | The germline: its developmental cycle and epigenome network |
Project/Area Number |
23013026
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
高田 修治 独立行政法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, 部長 (20382856)
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Keywords | マウス / ゲノムインプリント / Dlk1 / メチル化 |
Research Abstract |
IG-DMRは約8kbあるので、その制御メカニズムを分子レベルで解明するには大きすぎるため、平成23年度はまずIG-DMR内の制御候補領域の絞り込みを行った。進化上の保存性を元に、IG-DMRのDlk1側に2カ所、Gtl2側に1カ所高度に保存されている領域を同定した。また既存のIG-DMRの中央付近に存在するヒト、ヒツジ、マウスで保存されている繰り返し配列を含め、4カ所を制御候補領域とした。4カ所を制御候補領域の機能する際の分子メカニズムの解明のため、それらの領域に結合するタンパク質の同定を試みた。そのため、4カ所を制御候補領域とネガティブコントロールの配列をアガロースビーズに結合したカラムを作製し、核タンパク質のプルダウン実験を行い、繰り返し配列に特異的な66kDaのタンパク質を精製したので、平成24年度質量分析によりそのタンパク質を同定する。また、他の3カ所に対する配列特異的タンパク質の精製は来年度も引き続き行う。また、DNaseI hypersensitivity siteの検出実験も行ったが、こちらからは制御候補領域を検出できていない。 酵母one-hybrid法により検出した上記繰り返し配列に結合する可能性のある因子であるZbtb22に関してはノックアウトアレルを持ったマウスを掛け合わせ、ホモ欠損マウスを作製した。現在のところ野生型との表現型の違いは観察されていないが、今後メチル化解析とインプリント遺伝子の発現解析を行う必要がある。 セカンダリーなインプリントメチル化の分子メカニズムの解明に向けた、IG-DMR、Dlk1-DMR、Gtl2-DMRのメチル化確立時期の特定とメチル化確立時期にchromosome conformation capture(3C)法により、IG-DMR、Gtl2-DMR、Dlk-DMRが物理的に近づいているのかを検討する実験による検討はマウスの導入に時間がかかったためできなかったが、24年度に実行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
セカンダリーなインプリントメチル化の分子メカニズムの解明に向けた実験がマウスの導入に時間がかかったためにできていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
IG-DMR結合タンパク質の同定を早急に行い、ノックアウトマウスによる解析を実行する。セカンダリーなインプリントメチル化の分子メカニズムの解明に向けた実験も行っていく。
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