2012 Fiscal Year Annual Research Report
カゴ状化合物の局所フォノンと伝導電子の結合に対する超音波スペクトロスコピー
Publicly Offered Research
Project Area | Emergence of Heavy Electrons and Their Ordering |
Project/Area Number |
23102701
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柳澤 達也 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10456353)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超音波物理 / ラットリング / 重い電子系 / カゴ状化合物 / 国際研究者交流:ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 重い電子超伝導物質PrOs_4Sb_12の電気抵抗と弾性定数の同時測定を磁場中で行い,弾性応答の観点から超伝導相図の再構築を試みた.その結果,本系の非BCS超伝導は測定感度内で弾性定数C_11(= C_B+4/3*(C_11-C_12)/2)に変化をもたらさないことがわかった.一方,過去の報告(~17 MHz)では結晶場以外の寄与による弾性定数(C_11-C_12)/2のソフト化がT_c近傍まで続き,T_c以下でソフト化が停止するとされており,本研究結果と大きく矛盾する.ここで,本研究では320 MHzまでの高周波測定を行い,複数の周波数帯において再現性を確認していることを鑑みると,過去の測定では,超音波の低い指向性によって異なる超音波モードの混在が起こっている可能性が高いという結論に至った. 2. Uを内包するカゴ状結晶構造を持つクラスレート化合物U_3Pd_20Si_6の磁場中超音波測定を行った。試料表面を研磨し,測定精度のさらなる向上を試みた結果,T_N直下において超音波の吸収・散乱が生じ測定が困難になる領域が磁場の印可に伴い拡大することを発見した.その領域は過去の報告にある低温・高磁場領域のスピンフロップ相に繋がることが予想され,大きな弾性異常とスピンフロップ状態の複雑な磁気構造からは高次多極子の寄与が示唆される.尚, 本系8cサイトのUのサイトシンメトリーはTdでありパリティ混成に起因する奇パリティの電気・磁気多極子が関与している可能性も考えられる. 3. ラットリングを示すカゴ状化合物探索の一環として,神戸大菅原氏から提供されたEuOs4Sb12の超音波測定を行なった.本系は零磁場で9 K付近に強磁性転移を示すが,磁場中での弾性定数測定の結果,8 T, 10 K近傍でキュリー点が消失した後に,超音波分散らしき周波数依存性を伴う弾性異常を発見した.
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)