2011 Fiscal Year Annual Research Report
ファイバー結合スクイーズド光発生と量子エンタングルメント
Publicly Offered Research
Project Area | Optical science of dynamically correlated electrons in semiconductors |
Project/Area Number |
23104717
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
青木 隆朗 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (10343146)
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Keywords | 量子エレクトロニクス / 量子情報 |
Research Abstract |
本研究では、光ファイバー・ベースでの高レベルスクイーズド光発生・制御技術を拡張性の高い形で確立するため、トロイド型微小共振器を用いることで連続光に対するスクイージングおよびエンタングルメント生成を目指している。トロイド型微小共振器は、シリコン基板上にモノリシックに形成されたWhispering-Gallery-Mode(WGM)型共振器であり、高いQ値と小さなモード体積を併せ持つ上、テーパーファイバーを介して一般的な単一モード光ファイバーと高効率に結合する。さらに、標準的な半導体微細加工技術であるフォトリソグラフィーとエッチングにより、性質の揃った共振器を1枚のシリコン基板上に大量に作製することができる。トロイド共振器を用いて高レベルのスクイーズド光を発生させるためには、可能な限り高いQ値を持つ共振器の作製技術を開発することが最も重要である。そこで、今年度は作製プロセスを最適化し、より高いQ値の実現を目指した。特にエッチングプロセスの等方性を高めることで、従来は直径50μm以下の小径共振器では困難だった108オーダーのQ値を得ることに成功した。さらに、共振器内で発生した高レベルのスクイーズド光を劣化させずに光ファイバー中を伝搬させるには、共振器との結合部分であるテーパーファイバーに透過率の高いものを用いる必要がある。我々は、テーパーファイバーの透過損失に関する詳細な検討に基づいた高透過率テーパーファイバーの作製技術を確立し、99%以上という極めて高い透過率を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トロイド共振器を用いて高レベルのスクイーズド光を発生させるためには、可能な限り高いQ値を持つ共振器の作製技術を開発することが最も重要であり、それが達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
作製した微小共振器の光非線形性を精密に測定し、スクイーズド光発生へと繋げる。そのために、Q値が極めて高い微小共振器の共鳴に整合し、かつショットノイズレベルの低ノイズ高安定ポンプ光源を開発する。
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Research Products
(1 results)