2011 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪蓄積の分子基盤における脂肪細胞アポトーシス制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
23126520
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
阪上 浩 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60372645)
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Keywords | アディポカイン / 肥満 / 耐糖能異常 / 脂肪細胞 |
Research Abstract |
本研究の最終的な目標は、申請者が脂肪細胞で新たに見出した新規アディポカインMFG-E8による脂肪細胞死の制御機構を明らかとし、MFG-E8による脂肪細胞数の制御機構を治療標的とした創薬や医療への応用における基盤確立にある。このため本年度は、Mfg-e8ノックアウトマウスの解析やマクロファージとの相互作用の解析、脂肪細胞特異的Mfg-e8トランスジェニックマウスの作製を通じて、阻害薬開発の可能性を探索するためのMFG-E8の機能解析を実施した。 (1)高脂肪食給餌および過食誘導Mfg-e8ノックアウトマウスの解析 申請者がすでに作製したMfg-e8ノックアウトマウスでは、良好な耐糖能及び低インスリン血症を認めた。 (2)マクロファージとの相互作用の解析 脂肪細胞と単離マクロファージとの共培養系を構築し、アポトーシスを起こした脂肪細胞細胞処理におけるMFG-E8の必要性を明らかとした。 (3)脂肪細胞特異的Mfg-e8トランスジェニックマウスの作製 個体でのMFG-E8作用を検討するため、脂肪酸結合タンパク質であるFABP4/aP2のプロモータ5.4kbを用いて、トランスジーンベクターを構築した。さらに現在、脂肪細胞特異的にMFG-E8を発現するトランスジェニックマウスの作製を試みている。 MFG-E8阻害薬がインスリン抵抗性改善薬としての可能性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究課題に挙げた研究項目に関して、ほぼ順調に達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪細胞特異的Mfg-e8トランスジェニックマウスの解析を通じて、MFG-E8阻害薬がインスリン抵抗性改善薬となり得ることを明らかとし、小分子化合物などの創薬や医療への応用展開に発展させる予定である。
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Research Products
(18 results)