2012 Fiscal Year Annual Research Report
FGF10発現制御から解き明かす肢芽誘導機構の保存性と多様性
Publicly Offered Research
Project Area | Genetic bases for the evolution of complex adaptive traits |
Project/Area Number |
23128506
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒岩 厚 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20134611)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Fgf10 / 転写調節 / エンハンサー / Hox遺伝子 / 遺伝子改変マウス / 進化 / 肢芽形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.予定肢芽領域におけるFgf10発現開始過程でのHox遺伝子の関与を、ニワトリ胚への電気穿孔法による遺伝子導入を用いて解析した。R212abエンハンサーに対してHoxb-6はWnt依存性の転写促進活性を示し、Hoxa-9は逆に抑制作用を示した。Hox6発現領域においてR2依存性Fgf10発現惹起され、後方にあるHoxa-9発現領域で抑制されるため、予定肢芽領域のみでFgf10発現が拘束され肢芽が形成されることが明らかとなった。肢芽の位置指定過程でHoxがFgf10発現制御を介して重要な役割を果たすことが初めて示された。 2.軟骨魚類、肉鰭魚類のシーラカンスや羊膜類にはFgf10遺伝子中にR3が存在するが、鰭にわずかの骨要素しか持たない真骨条鰭魚類のFgf10には存在しない。条鰭魚類の中でも鰭に比較的大きな骨要素を持つ分岐鰭亜綱のポリプテルスのゲノム中にR3配列があり、これがFgf10遺伝子中に軟骨魚類や羊膜類同様の位置に存在した。これらから肢芽間充織エンハンサーR3の存在が鰭原基間充織の成長期間と大きく関連することが示唆され、この仮説の実験的検証の必要性が示された。 3.染色体上のエンハンサーの機能を探るために、R2の387bp(ΔR212L2)、R3の531bp(ΔR31C2)を欠失したマウスを作成した。これらについてFgf10KOとのトランスへテロ胚におけるFgf10発現に与える影響を解析した。Fgf10KO/Δ212L2胚では耳胞発現は変化しないが、肢芽前方間充織の発現が特異的に低下し、肢芽が一過的に低形成となった。これからR212L2は肢芽初期エンハンサーとして機能することが示された。Fgf10KO/Δ31C2胚では肢芽間充織発現が特異的に低下していたことから、R31C2は肢芽間充織エンハンサーとして機能し、他にも類似の機能を担う配列が存在することが明らかになった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)