2013 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマとプリオン病原体のナノ粒子・構造体相互作用
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Science of Plasma Nano-Interface Interactions |
Project/Area Number |
24110717
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
作道 章一 琉球大学, 医学部, 准教授 (10397672)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | プリオン / プラズマ / ウイルス / 不活化 / 滅菌 / 殺菌 / 消毒 / ナノ界面 |
Research Abstract |
医療器具を介した感染が院内感染の主要部分を占めるなか、高圧蒸気滅菌などの既存の滅菌方法では、医療器具や機器は処理に耐えられないことが問題とされている。近年これらの機材に対応可能な過酸化水素ガスプラズマ滅菌方法が提案されているが、毒性残留物(過酸化水素)の危険性などが指摘され始めている。さらに細菌由来のエンドトキシンの残留は、発熱などの症状を引き起こすが、過酸化水素ガスプラズマ滅菌ではエンドトキシンには効果がないと報告されている。一方で、ウイルスやプリオンに対するプラズマの効果については、ほとんど明らかになっていない。そこで、本研究では、プラズマ処理後のサンプル変化の生化学的解析を行うことで、ガスプラズマとプリオン病原体やウイルスとのナノサイズで起こる相互作用について調べた。 本年度は、窒素ガスプラズマ処理後のプリオンの性質を調べるため、PMCA解析とマウスバイオアッセイにより解析を行った。その結果、窒素ガスプラズマ処理(1.5kpps)により15分以内にプリオンの試験管内増殖能力が低下し、30分でプリオンの感染性が低下することが明らかとなった。一方、インフルエンザウイルスは5分以内に検出限界以下にまで感染性が低下し、不活化された。窒素ガスプラズマの発生時には、熱、紫外線、酸化ストレス発生が起きていることが確認されている。インフルエンザウイルスの場合、窒素ガスプラズマ処理による不活化メカニズムとしては、酸化ストレス(過酸化水素関連物質)が最も寄与しているとの結果が得られた。プリオンについては不活化に寄与している因子は現在のところ明らかとなっておらず、この3因子のうちどれがプリオンの試験管内増殖能や感染性の低下に貢献しているのか今後解析が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)