2014 Fiscal Year Annual Research Report
Calyculin A生合成機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Biosynthetic machinery: Deciphering and regulating the system for bioactive metabolite diversification |
Project/Area Number |
25108705
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
脇本 敏幸 東京大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (70363900)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カリクリンA / 海綿 / 生合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では伊豆半島産チョコガタイシカイメンに含まれる細胞毒性物質カリクリンAの生合成経路の解明を目指した。カリクリンAはタンパク質脱リン酸化酵素1および2Aを特異的に阻害し、各種がん細胞に対してpMオーダーで増殖阻害活性を示す。我々はカリクリンAの生合成遺伝子クラスターの探索を進め、チョコガタイシカイメンよりメタゲノムライブラリーを作成、ポリケタイド合成酵素遺伝子に保存性の高い配列を足掛かりとしてスクリーニングを行った。その結果、全長150 kbpに及ぶ長大な生合成遺伝子クラスターの取得に至った。予想通り、本遺伝子クラスターはⅠ型ポリケタイド合成酵素と非リボソーム型ペプチド合成酵素をコードしており、それらのモジュールやドメインの構成はカリクリンAの構造と良い一致を示した。さらに、いくつかの推定修飾酵素について機能解析を試みた。遺伝子クラスター上流には3つのリン酸基転移酵素がコードされており、それらを大腸菌において異種発現し、酵素反応を試みた。その結果、3つのうち1つ(CalQ)がカリクリンAを基質として受け入れ、二リン酸化体を生成することを明らかにした。このことには海綿メタゲノムより同定した遺伝子クラスターがカリクリンA生合成遺伝子であることを支持している。カリクリンAの二リン酸体の生物活性を調べたところ、細胞毒性は1,000倍、PP2A阻害活性は20倍と著しく減弱しており、カリクリンAのプロドラッグ体であることが示唆された。したがって、カリクリン生合成における最終産物はカリクリンAではなく、本研究で見出されたホスホカリクリンAであることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Calyculin biogenesis from a pyrophosphate protoxin produced by a sponge symbiont2014
Author(s)
T. Wakimoto, Y. Egami, Y. Nakashima, Y. Wakimoto, T. Mori, T. Awakawa, T. Ito, H. Kenmoku, Y. Asakawa, J. Piel, I. Abe
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Journal Title
Nature Chem. Biol.
Volume: 10
Pages: 648-655
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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