2013 Fiscal Year Annual Research Report
多光子顕微鏡を用いた細胞軌道計測による四肢発生再生時の組織伸長メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular mechanisms underlying reconstruction of 3D structers during regeneration |
Project/Area Number |
25124709
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
森下 喜弘 独立行政法人理化学研究所, 発生・再生科学総合研究センター, 研究ユニットリーダー (00404062)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発生動態 / 理論生物 |
Research Abstract |
1.研究課題の一つである「脊椎動物の四肢発生・再生過程において組織が一方向的に伸長するメカニズムの解明」のために、ニワトリ四肢の発生過程において、細胞分裂の方向の時空間パタンと分裂前後の細胞軌道解析を行い、分裂方向の非対称性や細胞間の配置変え(インターカレーション)を確認した。今後は、これまで行ってきた組織レベルの変形動態解析結果と比較解析を行い、結果を論文にまとめ専門誌へ投稿する計画である。 2.限られたランドマーク情報から組織変形動態を正確に推定するための統計的手法に関する論文が査読有論文に採択された [Y. Morishita and T. Suzuki, Bayesian inference of whole-organ deformation dynamics from limited space-time point data, Journal of Theoretical Biology, (in press) ] 3.研究課題の一つである「発生・再生組織においていかにしてロバストな分化パタンのプロポーションを実現するのか」に対して、プラナリア尾部再生過程における分化のプローション制御に関する数理モデル・数値シミュレーションを行った。今後は、実験データとの対応関係を中心に研究を進め、結果を論文にまとめて投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脊椎動物四肢発生における組織変形動態情報と細胞素過程の情報を集めることができた。この比較解析をすることで方向性を持った組織伸長メカニズムの一部を解明することが期待されるため。 また、プロポーション制御に関しては理論解析パートが順調に進んでいるため、次年度は実験観察との対応に集中するで当初の研究計画を達成できると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ニワトリ四肢に関して組織変形動態と細胞素過程の比較解析を行い論文にまとめる。ニワトリ四肢の研究で得られた一連の解析の流れをアフリカツメガエルの四肢発生・再生過程においても適用し、普遍的な組織伸長メカニズムの解明を目標に研究を進めて行く。 プロポーション制御に関しては領域内の実験研究者との連携を中心に理論と実験の対応関係を明確にすることでコアメカニズム解明を目指す。
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