2015 Fiscal Year Annual Research Report
グラフェン―吸着分子間相互作用のナノ分光学的解明と新規グラフェンデバイスの創成
Publicly Offered Research
Project Area | Science of Atomic Layer Systems |
Project/Area Number |
26107515
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢野 隆章 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教 (90600651)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 原子層物質 / 近接場分光 / 二硫化モリブデン / 三酸化モリブデン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、原子層表面と吸着分子・原子の電子的相互作用を分光学的にナノスケールで解明し、新奇なナノ物性を開拓することである。本年度は、前年度に構築した近接場分光学計測と同時に近接場力学計測を同時に行うハイブリッドナノ計測手法を用いて二硫化モリブンデン単原子層に金属原子を吸着させた際の二硫化モリブンデンのラマン散乱の変化を測定・解析した。銀薄膜を二硫化モリブンデン表面に物理吸着させると、PLおよびラマン散乱が20倍程度増強されることがわかった。一方、多層の二硫化モリブンデン表面に銀薄膜を吸着させた場合は増強効果は観測されなかった。これは、単層と多層表面において銀の塗れ性が異なるため、銀の島状構造に差異が生じたためであることがわかった。さらにこの銀薄膜上にチオフェノール分子を化学吸着させてその表面増強ラマン散乱を測定した結果、単原子層―銀のハイブリット構造上でのみ表面増強ラマン効果が観測された。また、銀をコートした原子間力顕微鏡探針を二硫化モリブンデン単原子層表面に近づけながらそのPLの変化を観測した結果、銀が単原子層表面に吸着する際のPL増強ダイナミクスを測定した。 前年度に引き続き、層状の金属酸化物である三酸化モリブデンのラマン分光・イメージング分析を行った。メタノール分子を吸着させてホルムアルデヒドへの部分酸化反応中のラマン散乱および可視吸収スペクトルの変化を観測した結果、エッジ部位に三酸化モリブデンの触媒効果が増強されることが分光学的に示された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Probing edge-activated resonant Raman scattering from mechanically exfoliated 2D MoO3 nanolayers2015
Author(s)
Yano, T., Yoshida, K., Hayamizu, Y., Hayashi, T., Ohuchi, F., Hara, M
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Journal Title
2D Materials
Volume: 2
Pages: 035004 1-6
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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