2014 Fiscal Year Annual Research Report
言語処理に基づくこころの時間の計数可視化インタフェースの開発
Publicly Offered Research
Project Area | The Science of Mental Time: investigation into the past, present, and future |
Project/Area Number |
26119505
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大武 美保子 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10361544)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ユーザインタフェース / 言語学 / 情報システム / 医療・福祉 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,研究項目1, 2, 3について研究を進めた. 1)高齢者の会話における発言の時制解析と可視化:高齢者同士で行われた,実際の会話における発言について,過去,現在,未来のどの時刻を含むかを,文法やキーワード,意味から分析した.分析は,領域内の言語学,哲学の研究者の助言と指導を得て,時間と言語の関係に関する関連研究に基づいて行った.発言に過去,現在,未来が含まれる割合と推移を可視化することができた. 2)共通の体験に関する会話における発言の分類:共通の体験をした上で,その体験を話題として会話するワークショップを開催し,発言に含まれる,共通の体験に関する記憶,過去の体験に関する記憶,体験と関係のない知識の割合を分析した.条件を揃えることで,会話の場において,当日の体験記憶を想起し,発言するという,目的とする活動を行っているかどうかを確かめることができた. 3)発言から体験と知識,時制の判別手法の開発:項目1), 2)の分析結果を学習データとして,新たな会話データに対し,発言に含まれる時制や,体験もしくは知識に関することかを判別する手法を開発した.精度には改良の余地があるものの,会話におけるこころの時間を推定することができるようになった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
会話における発言から,こころの時間を計数可視化するという,当初の目的に向かって必要なデータ分析ならびに判別手法を開発することができたため.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に開発した手法に基づいて,平成27年度には,結果を可視化するインタフェースを開発し,ユーザ評価を行う計画である.
|
Research Products
(17 results)