研究課題/領域番号 |
20K14576
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
麻生 尚文 東京工業大学, 理学院, 助教 (70801223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 地震 |
研究開始時の研究の概要 |
地震による滑りの様相は多種多様である。特に最近は、スロー地震とよばれる、ゆっくりとした断層すべりの存在が明らかになっている。本課題では、そのような地震現象の多様性を理解するために、複雑にみえる地震現象に潜む普遍性を追求する。微小地震から巨大地震まで、マルチスケールな地震現象を理解することを目指す。データ解析に加え、数値シミュレーションにも取り組む。特に、確率論的なモデリングにより多様性と普遍性を同時に説明することを目指す。
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研究成果の概要 |
大規模地震に対する新たな解析手法を開発した。一点で発生するとみなせる地震について、その効果について理論的な検証を行い、実データにも適用した。さらに、断層面上にすべりが分布するような地震についても、手法開発と検証をすすめているところである。 火山深部で発生する特異な地震について、東北地方全域での統一的な解析を進めたところ、少なくとも地震の初期段階においては、複雑な変形ではなく単純なすべり現象であるという結果を得た。 さらに、島根県東部において、同様の地震の活動に着目して解析を進めたところ、これらの地震は、流体の移動ではなく、流体存在下でのすべり現象であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震現象の多様性を理解するためには、微小地震から巨大地震まで、マルチスケールな地震現象を総合的に理解することが必要である。しかしながら、規模は小さいが頻繁に発生する微小地震と、稀に発生する巨大地震とでは、その特徴を捉えるための解析手法は、必ずしも共通しない。本課題のように、地震現象の多様性という全体像を念頭に置きながらも、様々な現象に多様なアプローチで取り組むことは重要である。このような研究成果の蓄積により、地震現象の総合的理解に至るのが理学的目標(学術的意義)であり、そうした努力が、いずれは、減災という形で実を結ぶことが期待されている(社会的意義)。
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