研究課題/領域番号 |
22591981
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
家入 里志 九州大学, 大学病院, 講師 (00363359)
|
研究分担者 |
田口 智章 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20197247)
橋爪 誠 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90198664)
富川 盛雅 九州大学, 大学病院, 准教授 (60325454)
大平 猛 九州大学, 大学院・医学研究院, 客員教授 (00275695)
|
キーワード | 新生児・小児 / 低侵襲外科手術 / 内視鏡外科手術 / 単孔式内視鏡外科手術 / 経管腔的内視鏡外科手術(NOTES) / マスタ・スレーブ / 多自由度鉗子 |
研究概要 |
従来の内視鏡外科手術、軟性内視鏡およびそのデバイスを用いた新生児外科疾患・小児外科疾患の術式の検証 SPS/NOTESに必要な鉗子操作を抽出するために以下の環境で評価タスクを行った。鉗子操作は、腹腔内を模した、内視鏡外科手術トレーニング用ボックスの中で行い、内視鏡処置具は持針器、内視鏡を使用し、内視鏡周辺装置として、カラーモニタ、光源、内視鏡コントローラ、内視鏡把持装置(Naviot ; Hitachi ; Tokyo, Japan)を使用した。このような環境で、鉗子先端位置を磁気式三次元位置計測装置(AURORA ; NorthernDigital Inc., Canada)を用いて鉗子先端の軌跡を解析したところ、小児外科医特有の鉗子先端の軌跡の特徴を検証し、国際学会で発表なおかつその結果は英文誌に掲載された。 ・単孔式内視鏡外科手徳用ロボット(プロトタイプ)の作成 上記の如く新生児・小児に対して安全なNOTES及び臍部からの単孔式内視鏡外科手術(SPS)を施行するための技術要素を明らかにしたうえで、まず単孔式内視鏡外科手術が可能な装着可能なデバイス(鉗子)を開発した。これはマスタ・スレーブ型のNOTES/SPS用のデバイスであり、現在直径3cmとまだ細径化されていないが今後直径1.5cmまでの細径化を図る予定である。動物実験では、体重15kgの実験用動物の体腔内での肝臓の凝固切離、針の運針間で可能なことを実証し、その結果は英文誌に掲載された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在試作機が作成され、実験用動物に生体実験まで行い、その有用性は確認されているが、まだ細径化がなされていないため。
|
今後の研究の推進方策 |
単孔式手術支援ロボットの細径化にあたり、現在コンピュータグラフィックスを用いた基本設計の見直し及びロボットアームによる視野の妨げ回避のナビゲーションシステムを開発中である。 これらの機能を搭載することで、当初の目的とするデバイスの完成型に近づくと考えられる。
|