研究課題/領域番号 |
15K03759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
久保 淳司 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (70322790)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | SFAS5型 / SFAS143型 / リスク / 将来支出 / 資産除去債務 / 退職給付 / 偶発損失 / SFAS143 / SFAS146 / 非金融負債 / FIN47 / リストラクチャリングに |
研究成果の概要 |
会計基準上,将来支出に関する会計処理はSFAS5型とSFAS143型の2種類に分けられる。前者は受動的なリスクに適合的な会計処理であり,後者は能動的なリスクに適合的な会計処理である。また,前者は伝統的な保守主義会計の系譜に連なる会計処理であるのに対して,後者は今日的な保守主義会計の萌芽に位置づけられる会計処理である。 ASBJ,FASB,IASBの各会計基準の内容を分析したところ,ASBJとFASBはリスク回避の姿勢が強く,SFAS5型の会計処理を保持し続けることが予想されるのに対して,IASBはリスク中立的であり,近い将来にSFAS5型の会計処理を捨て去ることが予想される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,会計基準設定主体のリスク志向性に着目し,会計基準設定過程への影響という具体的な局面に適用する。各会計基準設定主体は明文化した概念フレームワークとは別に,暗黙裡に培った黙示の概念フレームワークを保有していると考えられ,本研究によって,この黙示の概念フレームワークの一端を浮き彫りにできた。 資産・負債概念の基礎理論の深化への貢献,貸借対照表理論の深化への貢献といった会計理論の深化だけでなく,資産・負債の定義,認識,測定に関わる議論の詳細な検討,J-GAAP,US.GAAP,IFRSs各基準の特徴の明確化など会計基準の改善に資することが期待される。
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