研究課題/領域番号 |
17K15518
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高橋 克之 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 薬剤部職員 (10597751)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 抗がん剤耐性 / トリプルネガティブ乳がん / 分子シャペロン / 薬剤耐性 / 熱ショックタンパク質 / トリプルネガティブ乳癌 / 抗癌剤耐性 |
研究成果の概要 |
熱ショック蛋白質72(Hsp72)は新生蛋白質の折り畳みや変性蛋白質の立体構造の維持に関わる分子シャペロンである。多くの癌では、Hsp72は癌遺伝子の安定化やストレス耐性を増強する。 そこで我々は、Hsp72のクライアントタンパク質が薬剤耐性に重要な役割を果たしているのではないかと仮説を立てた。 ヒト乳がん細胞株MDA-MB-231および5-FU耐性株MDA-MB-231/5-FUを用いた。抗Hsp72抗体を用いて、Hsp72結合蛋白質を精製し、LC/MS/MSにより同定した。同定した蛋白質は、複数の5-FU耐性TNBC株の感受性に関わる分子であり、薬剤の標的となりうる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗癌剤治療は完治を目的とするもの、生活の質を向上させる、すなわちCareを目的とするものがあり、特に後者では長期間、奏功する抗癌剤を使用する。長期投与となることから副作用の少ない5-FUのような薬剤が望ましい。耐性の獲得、副作用の出現は生存期間を短縮するだけでなく、生活の質を著しく損なう。トリプルネガティブ乳がんの薬物治療の選択肢は殺細胞性抗癌剤のみであり、本研究の目的である奏功していた薬剤を再び使用できる耐性を解除する標的分子の探索は意義深く、癌研究・医療に多大な貢献をもたらすことが期待できる。
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