“G_1期造血幹細胞"の分泌する細胞増殖抑制因子の精製とその作用機序の解析
Project/Area Number |
01015110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
池原 進 関西医科大学, 医学部, 教授 (90108986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比舎 弘子 関西医科大学, 医学部, 助手 (90151422)
土岐 純子 関西医科大学, 医学部, 助手 (40077681)
長田 憲和 関西医科大学, 医学部, 講師 (40155940)
稲葉 宗夫 関西医科大学, 医学部, 講師 (70115947)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / natural suppressor cells / 抗腫瘍性 / 抑制因子 |
Research Abstract |
我々は、マウス骨髄中に、腫瘍細胞の増殖を抑制する細胞が存在することを見出した。その細胞の特徴を解析し、T細胞、B細胞、マクロファージ、NK細胞、NC細胞とは異なる新しい細胞で、(1)wheat germ agglutinin(WGA)に特異的に結合しやすい事(2)強力なCFUーS活性を有すること(3)5ーFUに感受性であることからcycling phaseの造血幹細胞群に属するものと考えられる(Proc.Natl.Acad.Sci.85:4824,1988)。この細胞は、DNA合成を非特異的に抑制するfactorを産生しており、限外ろ過装置(Amicon PMー10 filterを使用)で、約15倍に濃縮後、SephacrylSー200でゲルろ過を行うと、分子量20,000の所に、活性が認められた。このcycling phaseの造血幹細胞の腫瘍細胞増殖抑制能は、ILー3とGMーCSFによって増強されることが明らかになった(Cancer Research in press)。ヒトへの応用を目的に、まず、モンキーを用いて、この細胞をcharacterizeした。骨髄中よりT細胞、B細胞、マクロファージを除去するに従って、腫瘍細胞の増殖抑制活性が増強した。さらに、Percollの比重分画法により、分画すると低比重分画(Fr.2:1.0600<rho<1.0655)に一番高い活性が認められた。このFr.2の細胞はNK活性も強いが、Fr.2の細胞をNKに対するモノクローナル抗体と補体で処理すると、NK活性は消去するが、腫瘍細胞の増殖抑制活性は影響を受けないことが判明した。さらに、このFr.2をWGA^+とWGA^-に分画すると、WGA^+の分画に強力な活性が認められ、in vitroのCFUーGM、CFUーMixの活性と腫瘍細胞の増殖抑制活性が相関することから、モンキーでも、造血幹細胞分画に、抗腫瘍性を有する細胞が存在することが明らかになった(BLOOD in press)。更に、ILー3 receptor関連抗体を用いて解析した結果、NS細胞は、ILー3R^+/WGA^+に属することが判明した(submitted to BLOOD)。 現在、ヒトの骨髄中より、同様の方法で抗腫瘍性細胞を分離精製中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)