高分子マイクロスフェアの薬剤徐放システムによる増殖性硝子体網膜症の治療
Project/Area Number |
02807163
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 孔士 京都大学, 医学部, 教授 (90026930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 守生 京都大学, 医学部, 助手 (70221140)
西川 雅子 京都大学, 医学部, 助手 (50201687)
吉村 長久 京都大学, 医学部, 講師 (70211662)
沖波 聡 京都大学, 医学部, 講師 (70089100)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | マイクロスフェア / ドラッグデリバリ-システム / 増殖性硝子体網膜症 / アドリアマイシン / 5ーFu |
Research Abstract |
1.ポリ乳酸を基剤として、5ーFU、アドリアマイシンを含むマイクロスフェアを液中乾燥法にて作成した。薬剤放出検査において、5ーFUは7日間で約75%、アドリアマイシンは14日間で約80%が放出され、マイクロスフェアによる徐放作用が証明された。 2.有色家兎眼PVRモデルを作成し、右眼に、アドリアマイシンを含むマイクロスフェアを、アドリアマイシン量で10ug、眼内に入るように硝子体注入し、左眼に、薬剤を含まないマイクロスフェアを硝子体注入し、眼底所見を観察した。注入4週間後、左眼では、50%に牽引性網膜剥離を認めたのに対し、右眼では、10%しか認めず、アドリアマイシン含有マイクロスフェア注入眼では、有意にPVRの発生が抑制されていた(p<0.05)。 3.毒性実験では、10ugアドリアマイシン注入眼では、網膜の剥離や壊死を認め、ERG検査において、b波の振幅の低下を認めたが、アドリアマイシン(10ug)含有マイクロスフェア注入眼では、異常は認めなかった。光学顕微鏡的観察において、前者では、神経網膜及び網膜色素上皮細胞に変性を認めたが、後者では、特に異常は認めなかった。 4.以上の結果より、アドリアマイシン(10ug)含有マイクロスフェアは、PVRの抑制に有効であると考えられた。 5.現在、5ーFU、デキサメサゾンに関しても、それぞれのマイクロスフェアを作成し、そのPVRに対する抑制効果について検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)