E-cadherin遺伝子検出による胃癌のリンパ節転移診断
Project/Area Number |
07770980
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤村 隆 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (50262580)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 胃癌リンパ節転移 / E-cadherin / RT-PCR |
Research Abstract |
E-cadherinは上皮特異的接着分子として知られているが、胃癌の微量なリンパ節転移の早期診断をすることを目的に、郭清されたリンパ節におけるE-cadherin遺伝子のmRNA由来のcDNAを増幅させることによりその発現を検索した。胃癌症例12人を対象として、手術時に郭清されたリンパ節を速やかに取り出し二分し、半分はhematoxylin-eosin染色による病理組織学的検索を行い、半分は冷結保存した。冷結したリンパ節からt-RNAを抽出し、得られたRNAを用いて逆転写反応を行いcDNAを作製後polymerase chain reactionにより、E-cadherinのmRNA由来のcDNAを増幅した。さらにこれらのPCR(PCR)産物を電気泳動にかけた後、southern blot hybridization法にて検出した。すべての症例は肝転移、腹膜播種を伴わない早期胃癌患者であった。採取されたリンパ節計50個のうち病理組織学的にリンパ節転移陽性と判定されたものは2例4個に認められ、陽性率は8%(4/50)であった。一方E-cadherin mRNAの発現が認められたリンパ節は2例8個に認められ、陽性率は16%(8/50)であった。これらの中4個は病理組織学的にリンパ節転移陽性と判定されたものであり、他の4個は病理組織学的にはリンパ節転移陰性と判定されたものであった。現在全ての症例はリンパ節再発や他の血行性再発などは認めず健在である。以上よりリンパ節のE-cadherin mRNAの発現の検索によりリンパ節転移の陽性率は8%から16%に増加したことになり、本法はリンパ節転移の早期診断に有用と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)