Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
μまたはκ受容体作動薬を脳室内に投与した時の呼吸と鎮痛の違いを比較した。 方法:実験にはラット(SD,BW:300-450g)を用いた。ペントバルビタール麻酔下に開腹し,横隔膜に電極を固定し,電極は皮下を通し,背側に固定し,横隔膜の筋電図を記録した。薬物投与のため,脳定位固定装置に固定し,22ゲージ針を脳室に挿入(incisor bar(+5mm),bregmaより0.5mm後方,sagittal sutureより1.5mm側方 頭頂骨より3.5mmの深さ)しデンタルセメントで固定した。薬物は,μ受容体作動薬のDAMGO(1,10μM)5μl脳室内にマイクロシリンジを用い投与し,10分後,痛みに対する反応をtai-flick,hot-plate試験で比較した。κ受容体作動薬のDynorphine(1,10μM)を同様に脳室内に投与し,比較した。その後,ナロキソンを0.02mgを腹腔内に投与した。呼吸は,横隔膜の筋電図から吸気時間と呼吸回数を測定した。痛み刺激は,tail flickとhot plate testで行い,%MPEで比較した。 結果:コントロールにおいて,吸気時間は0.05-0.2秒,呼吸回数は80-420回とばらついていたが,DAMG010μMで吸気時間0.2-0.3秒,呼吸回数は100-120回と鎮静された呼吸状態になった。Dynorphine10μMでも吸気時間0.15-0.3秒,呼吸回数は100-180回と鎮静された呼吸状態になった。tail flickは,DAMGO 1μMで69%,10μMで92%抑制された。hot plate testも,DAMGOlμMで85%,10μMで100%抑制された。これらはナロキソン投与でコントロールに戻った。Dynorphineは,tail flick,hot plate testには変化を示さなかった。 結論:DAMGOおよびDynorphinは鎮静された呼吸状態をもたらすが,鎮痛作用は,DAMGOにのみ認められることがわかった。
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