腫瘍血管新生におけるエリスロポイエチンの役割の解明
Project/Area Number |
13218128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
西村 恭昌 近畿大学, 医学部, 教授 (00218207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 佳子 近畿大学, 医学部, 教授 (10025629)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | Erythropoietin / angiogenesis / apoptosis / immunohistochemistry / xenograft / murine tumor |
Research Abstract |
Erythropoietin(Epo)は低酸素により誘導され、赤血球の産生を刺激するだけでなく、血管新生にも関与する。我々はラット化学物質誘発肝がんモデルを用いてEpo, Eporeceptor(Epo-r)の免疫組織染色法を行うとともに、Epo蛋白量を定量した。本研究の結果、ラット肝腫瘍からEpoおよびEpo-rが検出され、Epo蛋白量は、肝腫瘍より、腫瘍近傍肝組織の方が低値であり、正常肝組織、肝硬変組織では測定限界以下であった。免疫組織染色にて、Epo-rは肝腫瘍の血管内皮細胞に強く発現していた。一方、正常肝組織、肝硬変組織の血管内皮には検出されなかった。また、肝細胞がんでは、腫瘍内Epo濃度と腫瘍血管密度は有意に相関した。以上よりラット肝腫瘍の血管新生にEpoが関与しているものと推定された。 また、ヌードマウスにヒト子宮がんおよび卵巣がん細胞を移植し、抗Epo抗体あるいは可溶性のEpo-rを腫瘍に局所投与した。無治療の移植腫瘍では、Epo, EPo-rのmRNAおよびEpo蛋白が発現していた。抗Epo抗体投与の結果、腫瘍容積は縮小し、腫瘍細胞のアポトーシスが確認された。腫瘍の縮小は抗Epo抗体の投与量に相関した。 以上、われわれは悪性腫瘍の血管新生および腫瘍増殖にEpo/Epo-r系が関与し、Epoシグナル阻害による腫瘍縮小が可能であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)