血中NAP-1〜4測定の開発と肥満症の進展機構に関する研究
Project/Area Number |
16659244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
森 昌朋 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80174382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 弘行 群馬大学, 医学部, 講師 (20251100)
佐藤 哲郎 群馬大学, 医学部, 助手 (40302484)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | Processing / NAP / Prohormone Convertase / 摂食抑制 / 摂食制御 |
Research Abstract |
核内ホルモン受容体PPARγ activatorで刺激される分泌性のnatural PPARγ-induced secreted protein(nPGIS)をクローニングした。この蛋白は3T3-L1細胞(脂肪細胞)にも発現している。このnPGISは脂肪細胞から分泌され、人血中で認められるLeptinやAdiponectinとは構造的に全く異なるものである。Sequence解析により、この蛋白はprohormone convertasによりposttranslatlonal processingを受けるKR/RRが3カ所存在する事が判明し、4種類の異なった構造を有する分泌蛋白が生ずる可能性があり、nPGIS-associated peptide(NAP-1〜4)と命名した。これらの部位に一致するpeptideまたは蛋白を合成し、ラット脳内に投与したところ、NAP-1のみに一致するpeptide投与が摂食抑制作用を示し、NAP-2/3/4に一致するpeptideおよび蛋白の脳内投与では摂食に影響を及ぼさなかった。またNAP-1抗体由来IgGの脳内投与は摂食亢進を示したが、NAP-2/3/4抗体由来IgGの脳内投与は摂食に影響を与えなかった。そこで、NAP-1抗体由来IgGを用いてラット視床下部抽出液、ラット髄液のWestern blotを行い、NAP-1が存在することを確認した。さらにこのNAP-1抗体由来IgGとBiotin標識NAP-1 peptideを用いてcompetitive ELISAを開発し、5ng/tube NAP-1 peptideを測定する系を確立した。この系を用いて測定したところ、正常ラットでの髄液中NAP-1濃度は0.22μg/mlで、血中濃度は4.82μg/mlを示し、18時間の絶食でのラット血中NAP-1は6.72μg/mlと増加していた。またZucker obeseラットでの血中NAP-1は9.27μg/mlとさらに増加していた。血中NAP-1濃度の変化と摂食量との関係はまだ不明の段階であるが、これらの予備実験の成績から、NAP-1はラット髄液中、血中に存在し、肥満と関連することを示唆しており、NAP-1の測定系の確立は肥満症に関わる病態の解明に有用であることを示唆している。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)