ナノベクター標的化による新生血管選択的遺伝子発現法の開発とそのがん治療への応用
Project/Area Number |
16790105
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石田 竜弘 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (50325271)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 遺伝子治療 / リポソーム / DDS / 遺伝子デリバリー / がん治療 / がん新生血管 |
Research Abstract |
カチオニック・ナノベクターは血管内皮細胞のマイナスに荷電したプロテオグリカンなどと相互作用し、癌組織ではなくむしろその新生血管に選択的に集積する。この特性を利用し、新生血管に抗癌剤に対する感受性を増強させる酵素を発現する遺伝子(PTEN, phosphatase in the phosphatidylinositol 3'kinase)を導入し、その遺伝子を新生血管の高い増殖性を利用して部位特異的に発現させ、その後持続的低容量抗癌剤投与により新生血管の破壊と退縮を実現させ、副作用の少ない安全な癌治療法の確立を目指した。 当該研究期間において、PTENコードプラスミドをカチオニックナノベクター(TFL-3)によりマウスメラノーマ細胞(B16BL6)にトランスフェクションさせ、PTEN発現による細胞死誘導の有無について検討した。結果、PTEN発現のみでは細胞死は誘導されなかった。次いで、PTEN発現細胞に抗がん剤(ドキソルビシン)を作用させた際の反応について検討を行った。結果、コントロールに比べ、ドキソルビシンに対する感受性が亢進されていることが観察された。この感受性亢進に関する機構を検討したところ、アポトーシス関連タンパクであるカスパーゼ3の活性の亢進が見られ、PTEN遺伝子発現により抗がん剤依存的なアポトーシスを介した細胞死の誘導が亢進されていることが明らかとなった。本検討により、当初我々が想定した新規治療法の開発が十分可能であることが示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)