Project/Area Number |
16H05375
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry (2018) Osaka University (2016-2017) |
Principal Investigator |
橋本 亮太 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神疾患病態研究部, 客員研究員 (10370983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 由華 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (20448062) [Withdrawn]
山森 英長 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (90570250)
藤本 美智子 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (50647625)
工藤 紀子 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任研究員 (30751151)
畦地 裕統 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任研究員 (90615296) [Withdrawn]
三浦 健一郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (20362535)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2017: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2016: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | 統合失調症 / 脳神経画像 / MRI / 眼球運動 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症における脳構造脆弱性について多数の研究がなされているが、統合失調症の異種性に加えて解析法の違いや人種の違いがあることから、その結果は十分な一致をみておらず、それぞれの部位における効果サイズ(違いの大きさ)も比較ができていないという現状がある。本邦では、遺伝的に均一な日本人でMRI機器の普及率が高いことから、これらの問題をクリアしやすい環境にある。研究代表者はCOCOROという多施設共同の臨床研究体制を構築し、欧米で行われてきたメタアナリシスを超えるメガアナリシスを可能とする倫理基準を共有することで、欧米に匹敵する多数のデータを収集しており日本人における欧米にはないデータの精緻なクオリティコントロールを行い、精度の高い研究が実施可能である環境で、統合失調症における真の脳構造脆弱性とそのメカニズムを解明することを目的とする。 H28年度は、メタアナリシスをメガアナリシスに発展させ、すべてのデータを集めて一元的に解析する方法論を用いて、統合失調症の皮質下体積について、海馬、扁桃体、視床の体積減少と、淡蒼球の体積増加に加えて、尾状核と被核の体積増加を見出した。SPMを用いたVBM法やFSLのFIRST を用いた解析によりその普遍性の確認を行った。この時点のサンプル数は、統合失調症884例と健常者1683例であったが、H29年度は、更にサンプル数を増やし、統合失調症1630例と健常者3184例にした。画像のクオリティーコントロールを行い、FreeSurferを用いた解析を進め、H28年度の結果の再現性が得られた。これらの体積の異常の臨床的意義について、認知機能やなどとの関連を今後検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析、サンプル収集とも、計画どおりに順調に進んでおり、共同研究体制やその連絡などの協力関係が良好であることがその理由と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
統合失調症の皮質下体積と皮質体積のメガアナリシスによって得られた統合失調症の真の脳構造脆弱性のメカニズムを解明するため、見出された脳部位間のコネクティビティを安静時機能的MRIや拡散テンソル画像にて検討する。さらに、その臨床的意義を検討するために精神症状、社会機能、薬剤の影響を検討し、神経科学的基盤を解明するために認知機能や生理機能との関連を検討し、分子基盤を解明するために遺伝子解析や分子解析を行う。 H30年度は、「COCORO共同研究機関の発展」においては、脳神経画像研究において十分なデータ収集を行う体制を強化するためCOCORO研究会や脳表現型コンソーシアムの見学や勉強会をを通じて、臨床研究を行う体制についてのノウハウを伝授し、脳神経画像研究をさらに発展させるために既存・新規問わず参画する研究期間の育成を行う。また、「脳表現型コンソーシアムにおけるサンプル収集」については、継続して質を担保したサンプルの収集を行い、統合失調症における真の脳構造脆弱性のメカニズムを解明するために、現在用いている三次元T1強調画像に加えて、拡散テンソル画像や安静時機能的MRIなどの他の画像モダリティも収集する。そのうえ、詳細な臨床的な評価、ゲノム、認知機能、神経生理機能も収集を行う。 また、H30年度は最終年度となるため、これまでの成果を総括し論文化し専門誌への投稿を行う。同時に学会での発表も積極的に行う。発表予定の学会としては、日本生物学的精神医学学会、日本神経精神薬理学会、日本統合失調症学会、国際神経精神薬理学会(CINP)などである。
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