Project/Area Number |
17054047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 尚志 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10156870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 伸昌 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (00270687)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | インターフェロン / ウイルス / 自然免疫 / 二重鎖RNA / C型肝炎ウイルス / RNAヘリカーゼ / IRF / RIG-I |
Research Abstract |
高等動物細胞は細胞レベルでの、ウイルス感染に対抗する手段を有しており、自然免疫機構として知られている。自然免疫は感染初期に特に重要であり、後期に機能し、抗原受容体を介する、より高度かつ特異的な獲得免疫とともに免疫反応の要として機能している。様々な細胞においてウイルスの複製を感知するセンサーが存在し、それがきっかけとなって下流の一連の反応が引き起こされるものと考えられてきた。長い間センサー分子の詳細は不明であったが、我々はRNAヘリカーゼの一つであるRIG-Iがその実体である事を発見した。すなわちRIG-Iがウイルス感染を感知して活性化されると一連の遺伝子発現プログラムが始動すると考えられる。我々はウイルスを用いずに、RIG-Iによるシグナルを活性化するシステムを樹立した。これを用いて遺伝子発現を遺伝子アレイによって解析した。その結果、活性化される遺伝子はそのタイムコースより、いくつかのグループに分類される事が明らかとなった。初期に活性化される遺伝子にはI型インターフェロンが含まれ、それに遅れてインターフェロン誘導遺伝子群が活性化される。ここにはRIG-I自身も含まれ、このシステムが増幅系になっている事が確認される。また、一群の遺伝子は刺激から一日程度遅れて誘導され、この中には細胞死等に関連する遺伝子が含まれる。以上よりRIG-Iによって活性化される遺伝子群は有機的に制御されている事が明らかとなった。各群の遺伝子の抗ウイルス免疫反応での生理機能の解析が今後重要である。
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