Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本プロジェクトでは,システム開発初期のデザイン会議を対象ドメインとして,インタラクションシナリオの獲得と再利用に関する研究を実施する.デザイン会議では,ブレインストーミングなどの伝統的な手法がよく使われている.ここでは,多数の参加者が互いに議論しながら,テーマに関するアイデアを短時間でできるだけ多く生み出して記録するという作業を行う.ところが,「このくらいの大きさで,こういう風に使う」といった非言語的なジェスチャ表現を,会議中の思いっいた時点ですぐに記録して,直後に議論の素材として使うことは実際には行われていない.ハンドヘルド型システムをデザインする場合には,「このくらいの大きさで,こういう風に使う」という状況を示す情報が重要であり,この情報が有効に活用しにくいという点は,デザインの初期段階における本質的な問題だと考えられる. そこで本研究では「デザイン会議におけるインタラクションシナリオの獲得と再利用」を支援するシステムの構築を目指す.デザイン会議において,システムの使い方をストーリとして生み出して獲得し,再利用して,さらに新しいストーリを生み出すという繰り返しのプロセスを支援する.最終年度である平成18年度には,前年度構築したシナリオの生成と実行,修正のプロセスのモデルと,これを実現した支援環境の評価を継続して行った. また,シナリオを再利用するためのシステムとして,デザイン過程で生成されて失われている履歴情報を記録・処理する手法と,記録された情報を統合的に表示するビューアを構築して,評価を行った.後者のシステムでは,デザイン根拠を図的に表現できるQOC (Questions, Options, and Criteria)表現と,デザイン対象とユーザのおかれた文脈や情動の表現に適したシナリオ表現,デザイン成果物を記録する図表の視覚表現を統合して,ユーザの操作により対話的に表示を切り替えることができる.この機能により,過去のデザイン情報のデザイナによる再利用が促進される.
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