空間情報技術を活用した自然資源管理のための生態系及び社会性レジリエンス指標の算出
Project/Area Number |
18K11770
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64060:Environmental policy and social systems-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
下嶋 聖 東京農業大学, 地域環境科学部, 准教授 (60439883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 伸一 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (70311272)
山崎 晃司 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40568424)
関岡 東生 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (00287450)
土屋 薫 江戸川大学, 社会学部, 教授 (60227428)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | ケラマジカ / 土地被覆 / 景観変遷 / 植生調査 / GIS / リモートセンシング / UAV / レジリエンス / 慶良間諸島国立公園 / 空間情報技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国内最南端に位置するシカ生息地である沖縄県慶良間諸島を対象に、地理情報システム(GIS)及びリモートセンシング技術に代表される空間情報技術を活用した慶良間諸島の景観変遷の定量化とその変遷が島嶼環境下に生息するケラマジカの生態に与える影響について明らかにし、閉鎖環境特有の環境圧や攪乱を経て維持されたヒトとケラマジカの共生関係に見られるレジリエンスの指標の作成と評価を行うことを目的としている。 実施延長を行った5年目(2022年)は、2020年及び2021年にコロナ禍で実施ができなかった現地調査を行った。UAV(いわゆるドローン)を用いた空撮より超高分解能画像を取得し、最新時期の土地被覆分類図の作成とUAV画像の有効性について検証を行った。 UAVを用いた空撮は2022年12月10日及び11日に,座間味村に位置する阿嘉島にて4箇所,慶留間島にて1箇所実施し,計5箇所の縁直下画像を取得した。得られた画像を用いて,土地被覆分類図の作成を行った。併せて同箇所において同時に植生調査を行った。出現種についてはBraun-Blanquetの被度と群度評価基準を用いて推定した。 UAV画像の有効性の検証については,ケラマジカの推定頭数の試算に向け,UAV空撮地の1箇所を対象に阿嘉島におけるケラマジカの採餌可能な推定乾草量の算出を行った。嗜好性植物が生育していた被度は0.25であった。先行研究である被度と乾燥重量の関係式から嗜好性草地の乾草量は14.149kgと推定された。既出のエゾジカのケースを参考に体重比によるケラマジカの一日当たりの乾草採食量の算出を行った結果,880.9(グラム/頭・日)と推定された。これに嗜好性草地の乾草量14.149kgを除すると,調査対象地内におけるケラマジカが採食できる草地量である16頭・日が推定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年以降見舞われているコロナ禍により、現地調査の実施が難しい状況であったが、2019年度に実施した「調査②リモートセンシング画像を用いたケラマジカ生息環境の変遷の把握で得られた土地利用の変遷」について、引き続き他機関で撮影された空中写真の収集を行い、景観変遷の把握の精度向上を試みた。空中写真から抽出した土地被覆変遷を把握し、6時期における森林及び草地の増加、喪失傾向を明らかにした。現在のところ6 時期の空中写真を用いて土地被覆変遷の定量化とケラマジカ個体数の原単位算出を行った。 2022年は、現地調査を行うことができたため,ケラマジカ植生環境等、ケラマジカ生息に必要な採食量に相当する植物群落及び群落面積について,大枠の推定に用いることが可能なデータを取得することができた。既存のケラマジマに関する生態報告書や他種のシカに関する文献から,阿嘉島におけるケラマジカの採餌可能な推定乾草量の算出を行った。同時実施した植生調査より,林内における高木層以下の亜高木や低木層等3次元的に植生環境を把握するができたため、ケラマジカ生息に必要な採食量の推定が行えた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年以降見舞われているコロナ禍により、延長を行った2022年度内に現地調査は実施できたものの,当該年の12月に実施したため,十分な解析と検証ができなかった。そのため2023年度も再延長を行い,以下の内容を実施して研究成果の取りまとめを行いたい。 1.2022年度に実施したケラマジカの糞サンプルに対する,糞表面の微生物環境の把握を試み、ケラマジカの行動生態の基礎的知見を得る、2.ケラマジカの生態系保全及び食農資源利用に向けたレジリエンス指標の作成:ケラマジカの環境史、慶良間諸島の植生環境、ケラマジカの行動特性から得られたデータを指標化し、エコツアーなど観光資源や食農資源利用としての可能性と地域社会と生態系保全の両立を目指した持続的管理手法の構築を行う。3,得られたレジリエンス指標を用いた他の地域における適用度の検証:最終年度において、本研究で得られたレジリエンス指標法を用いて本州(特に南アルプスなど山岳地)を対象に、本研究の適用度の検証を試みて実用性の自己評価を試みる。
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Report
(5 results)
Research Products
(3 results)