Project/Area Number |
18K13392
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Nagoya University (2021-2022) Kyushu University (2018-2020) |
Principal Investigator |
広瀬 稔 名古屋大学, 高等研究院(多元), 特任助教 (70773969)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 多重ゼータ値 / モジュラー形式 / 多重ゼータ / 大野関係式 / 整数論 / 多重ゼータ関数 / 反復積分 / 多重L値 / 射影空間 / 混合テイトモチーフの周期 |
Outline of Annual Research Achievements |
モジュラー形式の周期多項式から(奇,奇)インデックスの形式的二重ゼータ値の関係式が得られるという、Gangl-金子-Zagierの結果を一般化するため、以下のような研究をおこなった。まず、形式的二重ゼータ値を一般化し、レベルNの形式的二重ゼータ値を定義した。また(奇,奇)インデックスの類似物についても定式化し、更にレベルNのモジュラー形式の周期多項式からレベルNの(奇,奇)型形式的二重ゼータ値の関係式が得られることを示した。多重L値に対するモジュラー現象は限定的にしか知られていなかったため、本研究で与えたような一般のレベルの多重L値に対する結果は非常に画期的である。この成果については、「Colored double zeta values and modular forms of general level」というタイトルで論文にまとめ、arXivにアップロードした。 また村原英樹氏と斎藤新悟氏との共同研究で、多項式多重ゼータ値をt-補間した補間多項式多重ゼータ値を導入し、それらの重さ、深さ、高さを固定した和に対する母関数の公式を与えた。この成果については、「Interpolated polynomial multiple zeta values of fixed weight, depth, and height」というタイトルで論文にまとめた。 また佐藤信夫氏との共同研究で、ブロック次数2の多重ゼータ値に関して、ブロックシャッフル関係式から得られないような関係式についても研究を行い、二つの予想を定式化した。また対称多重ゼータ値に対するブロックシャッフル関係式も考察した。これらの成果を、ブロックシャッフル関係式の研究と合わせ「Block shuffle identities for multiple zeta values」というタイトルの論文として完成させ、arXivにアップロードした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、特に重要な成果として、Gangl-金子Zagierによる多重ゼータ値のモジュラー現象を一般のレベルに拡張することができた。また、補完多項式多重ゼータ値、多重ゼータ値のブロック構造についても研究を推し進めることができた。このように、射影直線上の反復積分に関して多くの研究成果を得ることができたため、順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、周囲の研究者と密に連携を取りながら、射影直線上の反復積分の研究を進める。特に、レベルNのモジュラー現象の具体例について詳しく計算する。また、多重ゼータ値の種々の関係式についても考察を進め、一般化の方向性について検討する。また、研究内容について現在予想していない方向性の発見があった場合は、より重要と判断できるものを優先して研究を進める。
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Report
(5 results)
Research Products
(27 results)