個体遺伝学を用いた軸索輸送モーター分子のスイッチング機構の解明
Project/Area Number |
19037015
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
内田 敦子 Mie University, 大学院・医学系研究科, 講師 (30432371)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 軸索輸送 / 分子モーター / 細胞生物学 / 神経科学 / 細胞骨格蛋白 / 細胞生物 / 細胞骨格蛋白質 |
Research Abstract |
軸索輸送方向の決定機構を明らかにするために、順行性モーター候補であるKIF5Aのノックアウトマウスの初代培養神経細胞を用い、ニューロフィラメントの輸送を観察したところ、順行性、逆行性、両方向へのニューロフィラメントの輸送頻度と速度が低下することを見出した。またそのノックアウトマウスにKIF5Aを強制発現すると、輸送頻度、速度ともに回復すること、また野生型マウスにKIF5Aのdominantnegativeを発現させると、KIF5Aノックマウスと同様に輸送頻度が減少することから、順行性輸送モーター分子の阻害が、逆行性輸送も阻害することが判明した。一方逆行性モーター蛋白であるダイニン/ダイナクチン分子の阻害がニューロフィラメントの軸索輸送にどのような影響を与えるかを調べるために、Dynein heavy chain(DHC)のsiRNA、またはDynein lnter mediate chain(DlC)の抗体を用いて、逆行性輸送モーターの活性を阻害することを試み、逆行性輸送モーターの動きを阻害したときにも、順行性輸送が阻害されることが明らかにした。これらの結果から、順行性、逆行性モーターは直接的、もしくは間接的に互い調節し合いながら輸送方向を決定していることが示唆された。これらの研究成果はMolecular Bioiogy of the Cellに投稿し、近々発表される予定である。また固体レベルでの輸送調節機構を明らかにするために、ショウジョウバエAPPLの細胞内トラフィッキングに関わる新規遺伝子yataを手がかりに、輸送制御機構を明らかにすることを目指し、yata遺伝子の欠損変異体では、APPおよび、APP関連分子HIGの神経終末への輸送が遅延することを見出し、この成果についてはPlos One (2009)に掲載された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)