Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Research Abstract |
鞄を長く保持すると、その重量が同じであるにもかかわらず、重たく感じる。鞄の保持に求められる運動司令(努力覚、sense of effort)とその結果もたらされる感覚情報(力覚、sense of force)との不均衡が発揮筋力の大きさに対する感覚、力の知覚を増大させ、"重たい"という心像を創出させると考えられている。これには、力覚というよりはむしろ、努力覚がより密接に関与していると以前から指摘されてきた(McCloskey, 1974 ; 1978 ; 1981)。 実際、低頻度(0.9Hz)磁気刺激(low-frequency repetitive transcranial magnetic stimulation : lf-rTMS rTMS)による体性感覚野(somatosensory cortex : SI)の機能抑制は力の知覚に何らの変化も与えなかった(Takarada et al., in submitted)が、一次運動野(primary motor cortex : MI)の機能低減は発揮筋力レベルが同じであるにも関わらず、その力の知覚を顕著に増大させた(20~40歳の健常者12名)。つまり、(McCloskeyが予想したように)力の知覚の増大には努力覚が主動的な役割を果たしていることが明らかとなり、さらにその努力覚にはMI自体の、あるいはMIへの出力細胞をもつ領野の神経活動が関与している可能性が示唆された。
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