Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
頂点作用素代数の構造論とその自己同型群の指標理論の間には深い関連があると考えられている。その一端を明らかにすべく、頂点作用素代数の構造論及び表現論の両方から自己同型の情報を具体的に計算しうる公式を導出する研究を行った。頂点作用素代数の構造論からのアプローチでは、これまで頂点作用素代数の場合に考えられていたグライス代数の概念を頂点作用素超代数の場合へと一般化を行い、拡大されたグライス代数を定式化することで、その上の跡公式を導出した。また、得られた跡公式を散在型有限単純群の一つであるベビーモンスターをその自己同型群に持つ、ベビーモンスター頂点作用素超代数に応用し、ベビーモンスターの2A元とN=1c=7/10ヴィラソロ頂点作用素超代数との間の一対一対応関係を確立した。この成果は今後ベビーモンスターから描かれる拡大E7型ディンキン図形の研究に応用できる。表現論からのアプローチでは、半単純ではない表現から得られる圏の構造について調べるべく、C2有限条件を満たしているが有理型ではない頂点作用素代数の無限系列であるトリプレットW(p)代数の表現から得られる圏の研究を行った。これまでにアーベル圏としての構造をほぼ決定できた。その後関連する研究情報と比較を行った所、表現の圏が半単純でない場合には、テンソル積がブレイディングを持たない可能性があることが判明した。この問題に関しては未だ解決を見ていないが、今後の研究方針を決める上で非常に示唆的であり、この分野の研究はますます重要性を増すものと考えられる。
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Communications in Mathematical Physics 277
Pages: 237-285
International Mathematics Research Notices article ID : rnm003
Pages: 1-9
International Mathematics Research Notices 2007
http://auemath.aichi-edu.ac.jp/~yamauchi
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