初任保育者の乳児に対する子ども観と保育に関する縦断研究
Project/Area Number |
19K02584
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
中川 愛 奈良教育大学, 家庭科教育講座, 准教授 (30446223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 香織 神戸親和女子大学, 教育学部, 准教授 (40411938)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 乳児保育 / 初任保育者 / 子ども観 / 保育観 / 保育 / 乳児 / 保育者 |
Outline of Research at the Start |
我が国の少子化対策・保育所入所待機児対策は,乳児保育の「量的拡大」を目指しているが,同時に「保育の質」をどう担保し,改善するかが急務となっている。 現在,乳児期からの「保育の質」に関するデータは少なく,特に乳児保育については,保育者の保育スタイルが年数を重ねることで,どのように維持されるのか,あるいはどのように変容していくのかなどについては,未だ明らかになっていない。 本研究は,乳児保育に携わる保育者が,どのような子ども観や保育観をもって,保育のスタイルをつくっていくのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
子ども観や保育観は,保育者のそれまでの人生経験が反映されるため(梶田他,1990),保育者間である程度異なることが想定される。前年度の研究(山口・中川,2021)から初任保育者は,保育観の葛藤や人間関係の葛藤を抱えていることがわかった。チーム保育を必要とする乳児クラスでは,同僚間の保育観や子ども観の違いへの対処の仕方が初任保育者の保育実践に影響を与えている可能性があると考えた。そして,同僚間の子ども観や保育観の違いを対人葛藤の一つと捉え,その対処方略を左右する要因として心理的安全性(Edmondson, 1999)に着目した。本年度は,乳児保育に携わる初任保育者が,心理的に安全であると感じる環境をどのように構築しているのかSCATにより分析を進めた。 また,本年度は初めての保育実習で乳児クラス(0歳児・1歳児・2歳児)を担当した学生の子ども観を明らかにするため,保育実習におけるエピソード分析を行った。その結果,学生は,乳児をかわいいと感じていること,実習を経験することで,乳児のかわいさの手がかりを増やしたり,これまでもっていたかわいさの捉えを修正したりしながら,乳児への理解を深めていること,保育実習中や実習後に,子どものかわいさについて保育者や学生間などで話し合うことが,保育者としての子ども観や保育観を構築していく上で重要となる可能性が示唆された(中川・山口,2023)。 今後は,これまでに得られたデータから,初任保育者の子ども観や保育観の特徴や経年変化の特徴についてまとめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ整理が進んでいること,本年度も2・3年目の保育者に対するインタビュー調査が実施でき,データを増やすことができたことから。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度までに得られたデータから,経年変化などもまとめていく予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(3 results)