Project/Area Number |
19K07914
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
廣瀬 享 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (30457395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 経浩 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (30617840)
小野 正文 香川大学, 医学部, 寄附講座教員 (70304681)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | NAFLD / 肝線維化 / RAGE / 肝臓学 |
Outline of Research at the Start |
終末糖化産物(AGE)は、メタボリック症候群の合併症の形成に関連しているが、NASH患者でも肝線維化進展に伴って血清AGEは上昇し、その受容体であるAGE受容体(RAGE)が血清および肝臓で増加している。これまで我々は、NASH患者および動物モデルの肝臓において、AGE-RAGE系がNASHの病態進展に重要な役割を果たしていることを明らかにしてきた。本研究では、NASH肝線維化進展におけるRAGEの発現増加のメカニズム解明、膜貫通型RAGEおよびsoluble RAGEの発現亢進と肝線維化進展との関連、Cleaved RAGEのNASH肝線維化マーカーとしての可能性について解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで我々は、NASH患者および動物モデルの肝臓における線維化進展とRAGEとの関係について検討したところ、NASH患者および動物モデルの肝臓においてRAGEの発現が亢進し、またRAGE欠損マウスにおいてNASHの肝線維化が抑制されることを示し、肝線維化進展におけるRAGEの重要性について報告してきた。しかしその分子メカニズムについては十分に解明されていない。そこで、WTマウスにコントロール食を投与した場合に比べ、RAGE欠損マウスに対してコントロール食を投与した場合はRAGEのRNA発現量は有意に低値であった。さらにMCD食を負荷するとWTマウスではRAGEのRNA発現量は増加するのに対して、RAGE欠損マウスではMCD食を負荷してもRAGEのRNA発現量は有意に低値であった。また肝でのTGF-β、CTGF、α-SMA、type 1 collagen-α1、TIMP-1、TNF-α、Nos2の発現量は、RAGE KOマウスでは有意に低値であった。mDia1(Mannmalian diaph 1)は、細胞骨格に関連する蛋白であり、RAGEに対しての膜結合蛋白であるが、WT-MCDマウスではRAGE、mDia1ともにRNAの発現量は増加しているが、WT-MCDマウスの肝星細胞に共局在していることが明らかになった。対照的にWT-MCDマウスのクッパ-細胞ではRAGEは過剰発現しているが、mDia1は検出されなかった。肝星細胞におけるmDia1の過剰発現と共局在化がmDia1の活性化に関連している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RAGEの下流に存在するmDie1の肝におけるRNA発現量および蛋白の発現量を評価したところ、WT-MCDマウスではmDia1は高発現しているのに対して、RAGE-KO-MCDマウスでのRNA発現量および蛋白発現量はWT-MCDマウスに比べ低下していた。またWT-MCDマウスではRAGE、mDia1ともにRNAの発現量は増加しているが、WT-MCDマウスの肝星細胞に共局在していることが明らかになった。対照的にWT-MCDマウスのクッパ-細胞ではRAGEは過剰発現しているが、mDia1は検出されなかった。肝星細胞におけるmDia1の過剰発現と共局在化がmDia1の活性化に関連している可能性が示唆され、RAGE及びmDia1の局在が線維化進展に関与している可能性が示唆され、新たな研究課題を創出できた。本年度の予定としては概ね良好な進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
WT-MCDマウスではRAGE、mDia1ともにRNAの発現量は増加しているが、WT-MCDマウスの肝星細胞に共局在していることが明らかになった。対照的にWT-MCDマウスのクッパ-細胞ではRAGEは過剰発現しているが、mDia1は検出されなかった。肝星細胞におけるmDia1の過剰発現と共局在化がmDia1の活性化に関連している可能性が示唆された。今後はRAGE-KO-MCDマウスにおけるRAGE、mDia1のRNA発現量およびRAGE及びmDia1の局在、WT-MCDマウスとの違差を検討し、線維化進展のメカニズムについて更に検討していく。
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