TRECK法によるミクログリア除去モデルを用いた脱髄性疾患とてんかんの病態解明
Project/Area Number |
19K08311
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
佐久間 啓 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, プロジェクトリーダー (50425683)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | TRECK法 / ミクログリア / ジフテリア毒素 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎 / けいれん重積 / 小児神経疾患 / 脱髄性疾患 / てんかん / ジフテリア毒素受容体 |
Outline of Research at the Start |
神経疾患におけるグリア細胞の重要性が認識され、ミクログリアを標的とした神経疾患の治療が現実味を帯びてきている。そこでミクログリアが疾患にもたらす影響を知るために、小児神経疾患マウスモデルの脳からミクログリアを除去して影響を調べるという研究を計画した。ジフテリア毒素受容体遺伝子を導入したノックインマウスを用いて、ミクログリアを一過性かつ選択的に死滅させることができる。このマウスに実験的自己免疫性脳脊髄炎やけいれん重積を誘導し、疾患の様々な病相でミクログリアを除去して影響を観察する。さらに病態修飾の分子機構を解析し、脱髄性疾患とてんかんの病態におけるミクログリアの役割を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
CX3CR1-CreERT2マウスとDTR-KIマウスを交配して得られたマウス(Cx3CR1-iDTRマウス)にTamoxifenとジフテリア毒素(DT)を投与し、マウスから脳を摘出してミクログリアが除去されているかどうかを免疫組織化学法により確認したが、コントロールマウスと比べてミクログリアの数に変化は見られなかった。そのためtamoxifenの投与時期を変える、投与回数を増やす、投与間隔を変更する、DTの投与量を増やす等の様々な試みを行なったが、いずれも期待した変化は見られなかった。 以上の結果から、マウスに予期せぬ遺伝学的変化が生じている可能性を考えた。まず、ミクログリアにCre-loxpシステムによる組換えが生じているかどうかを確認するためにTd-Tomatoを確認したが、傾向強度が弱く組換えの有無を評価することはできなかった。次にヒトDTRに対する抗体による評価も試みたが、ミクログリアにDTRの染色は認められなかった。 そこでCX3CR1-iDTRマウスの脳より混合グリア培養を作製し、in vitroで4-OH-tanoxifenとDTを投与したが、やはりミクログリアの減少は認められなかった。これらの結果から、何らかの理由によりミクログリアにおいて目的の遺伝子組換えが起こっていないと結論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究開始後に新型コロナウイルス感染症蔓延に伴う行動制限が始まり、動物実験を一時的に中止する必要があった。またマウス系統維持のためのスタッフも確保できなくなり、さらに飼育できるマウスの数も制限されたため、WTマウスとの交配による維持が困難となった。このため、やむを得ず遺伝子改変マウス同士のhomo交配を続けたが、その過程でマウスに予期せぬ遺伝学的変異が生じたと考えられ、目的の実験を行うことができなくなったために研究の進捗が送れる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在維持しているマウスは全て使用不可とし、新たにCX3CR1-CreRET2マウスとDTR-KIマウスの繁殖を行う。しかし現在保有しているCX3CR1-Creを持つマウスは他の組換え遺伝子を持っているため、CX3CR1-CreERT2のみを持つマウスを作出する必要がある。DTR-KIマウスは保存されている凍結胚を用いる。これらのマウスが得られ次第、交配によりCX3CR1-iDTRマウスを得て実験を再開する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Interleukin-1β in peripheral monocytes is associated with seizure frequency in pediatric drug-resistant epilepsy.2021
Author(s)
Yamanaka G, Takamatsu T, Morichi S, Yamazaki T, Mizoguchi I, Ohno K, Watanabe Y, Ishida Y, Oana S, Suzuki S, Kashiwagi Y, Takata F, Sakuma H, Yoshimoto T, Kato M, Kawashima H
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Journal Title
J Neuroimmunol.
Volume: 352
Pages: 577475-577475
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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