Establishment of additional Vitamin C therapy for the suppression of oxidative stress from patients with severe traumatic injury
Project/Area Number |
19K09437
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
竹中 隆一 大分大学, 医学部, 助教 (90457606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重光 修 大分大学, 医学部, 教授 (40215968)
松本 重清 大分大学, 医学部, 准教授 (90274761)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | ビタミンC / 酸化ストレス / VCR/DMSO / 外傷 / 電子スピン共鳴装置 / ラジカル / 補充療法 |
Outline of Research at the Start |
重症外傷患者では血中ビタミンCが低下し、通常の輸液栄養管理のみでは経時的に減少枯渇していくことが示されている。本研究では重症外傷患者においての血中ビタミンCの動向を把握分析し、さらに酸化ストレスマーカーや炎症性マーカー、各代謝産物などを測定評価しそのメカニズム解明を図る。その上で重症外傷患者へのVC補充療法を確立するために介入研究を行い、ビタミンCが過剰な酸化ストレスを抑制し、酸化ストレスや全身性炎症反応や多臓器傷害の改善に寄与するかどうか検討する。最終的には重症外傷患者に対するビタミンC補充療法を確立し、外傷患者への非手術的治療の確立および普及を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
重症外傷患者の保存血清を用いビタミンCや酸化ストレスの動向を探った。 重症外傷患者69名と健常者15名の保存血清を用い、電子スピン共鳴装置を用い、DMSO(溶媒)を添加し発生させたビタミンCラジカル(いわゆるVCR/DMSO)値を測定した。重症外傷患者の来院時のVCR/DMSO値は0.2979で健常者のVCR/DMSO値(0.9345)と比較すると有意に低下していた。さらに時系列で測定できた症例の検討では、VCR/DMSO値は受傷翌日、翌々日と更に低下していることが示された。このVCR/DMSO値は前研究にてビタミンC濃度と正の相関を示すことが証明されており、今回の結果から重症外傷患者においては初日よりビタミンC濃度が低下しており、通常の補液や栄養治療のみでは十分に補充されず減少枯渇していく傾向があることがわかった。また、他の重症救急患者においても同様の傾向がみられた。 メタボローム解析については重症外傷患者15例を測定した。まだ解析途中であるが健常者や他疾患患者との比較において有意な相違が見られており、現在詳細を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保存血清を用いた酸化ストレスの測定を行いその傾向をつかんだ。これら結果について学会発表(第47集中治療学会学術集会:新型コロナの影響で紙面発表、40th ISICEM:新型コロナの影響で学会延期)を行い、論文発表を進めている。一方で介入研究を策定するにあたってはデータサンプル数が不足している。特に時系列でのデータを収集するためのサンプルが不足しているため、2020年度前半には採血プロトコルを策定し、プロトコルに従ったサンプル収集を行い、データを追加検討を行う必要がある。さらに2019年度後半で行う予定であった生体侵襲マーカーなどのELISA測定について新型コロナ対応などの影響で実施が困難であったため未実施である。次年度に実施する予定としている。 メタボローム解析は保存血清サンプルの測定は実施できたが解析準備段階でまだ解析に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度においては、重症外傷患者における酸化ストレスの動向、ビタミンCの動向、時系列での変化、これらと生体侵襲マーカーや臨床パラメーターとの関連などをさらに明確にするべく、当院に来院した重症外傷患者を対象に採血プロトコルを作成し、サンプルの収集を進め。データ解析を行う予定としている。 2019年度に実施できなかったELISAなどによる生体侵襲マーカーや酸化ストレスの評価を実施する。メタボローム解析はデータを処理したうえで これらの結果をもとに、次年度の介入研究のプロトコルを作成し倫理委員会承認などの手続きをとり介入研究の準備を進める。 2021年度においては、重症外傷患者に対して酸化ストレス制御を目的としたビタミンC投与の有用性を証明するべくビタミンCを投与していく介入群とビタミンCの積極的投与は行わず従来の治療のみを行う非介入群とに割り付けし、それぞれの患者群において予後に有意な差が出るかを検討する。さらに収集したデータをもとにビタミンCの最適な投与スケジュールを検討し、学会発表や論文発表を通じて、重症外傷患者に対してのビタミンC投与療法について普及をはかる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)