Project/Area Number |
19K16769
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
生田 国大 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (40732657)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 肉腫 / 細胞外マトリックス / ヒアルロン酸合成阻害 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、MPNSTにおいて4-MUによる抗がん薬の抗腫瘍効果の増強作用について明らかにすることである。さらに、既存の抗がん薬の中から最も有望な薬剤を抽出して臨床使用に向けてのデータを蓄積することである。4-MUは利胆剤として臨床使用されており、本研究により有用なデータが得られれば早期に実現可能な治療法であると考えられる。実現可能な治療戦略の開発として本研究を行うことにより、MPNST患者の治療成績向上につなげられる。また、正常組織である細胞微小環境を制御する新規治療法の開発は、MPNSTだけでなく他のがん治療への応用も期待できる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
悪性末梢神経鞘腫瘍は高悪性度の肉腫であり、その半数は遺伝腫瘍疾患である神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)に生じる。がん治療の進歩にもかかわらず、化学療法や通常の放射線による治療効果は不十分であり、根治治療は広範切除である。さまざまな新規抗がん薬や分子標的療法・免疫療法が開発されている現在でも、悪性末梢神経鞘腫瘍に対して有効な新規薬剤は上市されていない。我々はこれまでにヒアルロン酸合成阻害剤である4-methylumbelliferone(4-MU)による抗腫瘍効果をMPNST細胞株とマウスモデルにおいて実証、報告してきた。本研究は4-MUと既存抗がん薬の抗腫瘍効果の増強作用を検討・評価して、実地臨床で実現可能な治療戦略を開発することである。 研究実績として、令和1年度はin vitro実験を中心に進めた。ヒトMPNST細胞株を用いて、4-MU 投与下における腫瘍細胞周囲および細胞内ヒアルロン酸の評価について、細胞周囲マトリクスの可視化、細胞内/細胞周囲/培養液中のヒアルロン酸濃度測定をおこなった。ヒアルロン酸合成酵素1-3とヒアルロン酸受容体CD44発現についてペルオキシダーゼ標識した抗体による細胞免疫染色とmRNA 解析にて評価した。さらに、ヒアルロン酸合成酵素1-3 とCD44 のsiRNA によるknockdown 条件下における腫瘍原性の変化を評価した。令和2年度は、樹立した細胞株について腫瘍原性(MTS、浸潤能、アポトーシス)を評価するアッセイ、解析をおこなった。令和3年度は、ヒトMPNST細胞株による皮下移植マウスモデルの作製と生存解析、および移植腫瘍を用いたex vivo実験を実施した。令和4年度以降は患者から採取した腫瘍検体によるPDXマウスモデルの作製を試みた。作製できたPDX腫瘍の評価を合わせた結果をもとに論文作成中である。
|