早期・末期変形性関節症における関節マーカーとしてのSOD活性の生物学的意義
Project/Area Number |
19K18543
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小池 正人 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70767574)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 変形性関節症 / SOD / バイオマーカー / SOD活性 / 変形性膝関節症 |
Outline of Research at the Start |
変形性関節症(以下OA)には有用なバイオマーカーがないのが現状である。近年、ヒトOA 関節軟骨において抗酸化酵素SOD1、SOD2 が有意に低下していたという報告があるが、SOD の低下が軟骨変性の原因か結果か不明であった。申請者は、マウスモデルでSOD1 およびSOD2 の低下が軟骨変性の原因であることを明らかにした。さらにSOD1,2,3を総合的に評価できるSOD活性に注目し、ヒト膝OA・股関節OA軟骨のSOD活性が有意に低下していることを明らかにした。本研究ではOA患者の血液および関節内SOD活性を同時に測定し、OAの予防・治療のバイオマーカーとなりうるか明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
末期膝OA 患者の血清、関節液、軟骨、滑膜におけるSOD 活性値の関連性を検討すべく、人工膝関節全置換術を施行する末期膝OA 患者の血清、関節液、軟骨、滑膜におけるSOD 活性の測定を行ない、各測定試料ごとの関連性を評価することとした。いずれの試料も人工膝関節全置換術(TKA)を受けた末期の膝OA患者から採取した。軟骨と滑膜は、生検鉗子で膝蓋大腿関節の外側から採取した。SOD活性はSOD assay kit(Cayman Chemicals)で評価した。マロンジアルデヒド(MDA)レベルは脂質過酸化分解生成物の酸化ストレスマーカーとして、MDA assaykitを用いて評価した。 末期膝OA患者における関節液SOD活性と軟骨SOD活性との間に相関関係はなかった。また関節液のSOD活性は血清SOD活性との相関関係はなかった。しかしながら関節液SOD活性と滑膜SOD活性は正の相関関係があった。 MDAについては血清MDAは関節液MDAに比べ有意に高かった。血清MDAと関節液MDAの間には正の相関があった(p=0.643,p=0.001)。しかしながら関節液MDAと組織(滑膜および軟骨)のMDAの間に相関関係はなかった。また血清MDAと滑膜MDAの間に相関関係はなかった。今回の結果から滑膜のSOD活性はOAの治療や病勢の指標となる可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SOD活性の測定方法を検証し、データに再現性があることを確認するのに時間を要した。 抗加齢の専門的知識の情報収集を行なっている。現在論文投稿準備中。
|
Strategy for Future Research Activity |
整形外科分野以外に内科や外科分野においてもSOD活性を測定されている。SOD活性の低下ないしは活性の増加が各分野における疾病のステージにおいて解釈が異なる。本研究のSOD活性の結果の解釈をミスリードしないよう、discussionになる部分の情報収集を進めている。
|
Report
(4 results)
Research Products
(1 results)