認知症高齢者の不眠に対するアロマセラピーの芳香浴の効果 クロスオーバーRCT検証
Project/Area Number |
19K19777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Komazawa Women's University |
Principal Investigator |
武田 藍 駒沢女子大学, 看護学部, 専任講師 (30759337)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 認知症 / 高齢者 / 不眠 / 睡眠障害 / 精油 / 芳香浴 / アロマセラピー / 代替療法 / 非薬物的アプローチ / 睡眠改善 |
Outline of Research at the Start |
研究目的は①芳香浴が認知症高齢者の不眠を改善できるという仮説のクロスオーバーRCTによる検証、②効果に影響する要因の探索を行うことである。認知症高齢者の不眠はBPSDの発症に伴うQOLの低下や、介護負担・看護師の困難感にも大きく関連しており、早急に取り組むべき課題である。不眠への対応として非薬物的アプローチが推奨されているが、効果が十分に検証されている方法がまだ確立されていない。そのため、効果が示唆されており、かつ誰でも簡単に行うことができるアロマセラピーの芳香浴の効果を検証する。認知症看護としての看護技術・在宅で介護者も行うことができる対応方法として開発を行っていく礎となることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、先行研究で効果が報告されているセドロール、またはリナロールの香気成分が含まれている精油を用いて芳香浴を行うことで、認知症高齢者の不眠が改善するという仮説を立て、この仮説を検証することとしている。 この研究に至った背景は、高齢化に伴い、研究者がかつて勤務していた病棟でも高齢者の入院が増加している状況であった。その際、慣れない環境に入院することで、高齢者が一時的に判断力や状況理解ができなくなる「せん妄」という状況を引き起こしたり、認知症高齢者の認知症の症状が一時的に悪化してしまい、夜の病棟で徘徊したり、危険な行動をとるため、随時付き添いが必要な場面が多々あった。他の患者に看護や処置を提供するためには、医師に相談し、処方された睡眠薬を投与し、危険行動を取る入院患者に眠ってもらう対応が一般的であった。しかし、この睡眠薬の投与によって、認知症の有無に関わらず認知機能が低下してしまったり、転倒を引き起こしてしまい、「睡眠薬を投与した」ことに対する自責の念から逃れられない経験をした。そこで、この悪循環を断ち切るために、非薬物的(睡眠薬を使用しない)に認知症高齢者の夜間の睡眠を促進したいと考え、この研究に取り組んでいる。 ここまでの実績として、本研究で介入とする非薬物的介入を検討する材料として、認知症高齢者の不眠を改善する非薬物的介入の効果について、国内・海外文献を対象としたシステマティックレビューを実施した(2021年発表)。そして、そこから得た知見から、介入方法、測定方法、アウトカムの示唆を得て、研究計画を立てた。2022年度より、研究協力施設の協力の元、延期していた研究を開始することができ、データ収集を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画までは2年前には完成していたが、合計6週間に渡る介入を実施するために、認知症高齢者の生活の場に毎日通う介入方法の計画は、新型コロナウィルス感染を予防する視点からすると、簡単に許可を頂けるものではなかった。 必要な感染予防策を実施すること、健康チェック・抗原検査・行動自粛を行うことで、研究協力施設及び対象者のご家族よりご理解とご協力を頂くことができ、データ収集を開始できた状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
ここまで収集してきたデータを分析し、結果を考察していく。 また、得られた成果は学術誌などで発表していく。 現在2施設でデータ収集を行っているが、目標としている75名の半分も得られていない状況であるため、並行して協力施設も開拓していくことも検討が必要である。 しかし、新型コロナウィルス感染症が5類に移行する方針であるが、ウィルス特性は変わっておらず、感染者も死者も出ている状況は変わっていない。 そのため、認知症高齢者を対象とした介入研究を行う以上、状況により感染予防が優先されるため、沢山の施設に協力を得ていくことは、まだ現時点では困難であり、各施設の研究協力で生じるリスクを考慮したご判断を尊重している状況である。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)