The evolutional trajection and precision-medicine to gliomas
Project/Area Number |
20H03789
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
夏目 敦至 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任教授 (30362255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大岡 史治 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (10725724)
日野原 邦彦 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (50549467)
青木 恒介 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (10759773)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
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Keywords | 脳腫瘍 / シングルセル解析 / 遺伝子診断 / 進化トラジェクション / CRISPR/Cas9 / 神経膠腫 / 数理モデル / DNAバーコードラベル / CRISPR/Cas9ノックアウト / シングルセル |
Outline of Research at the Start |
本課題では、これまでの組織レベルの研究ではわからなかった、腫瘍増殖を引き起こす進化遺伝子変異(evolutionary mutation)をシングルセルバーコード解析技術により探索し、腫瘍の寛解につながる治療法を見出すことを目的とする。IDH1変異やEZH2高発現に依存しなくなった進化的トラジェクションを引き起こす起因遺伝子を同定し、悪性転化により腫瘍増殖が制御不能になる前に介入できる新規薬剤を見出すことを最終的なゴールとする。本研究の科学的な裏付けをもって、悪性転化を阻止・遅延するというきめ細やかな治療戦略により、新規のプレシジョンメディシンの概念を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、がんの解析は、分子解析技術の進歩により、再現性のある低侵襲な方法での検出と特性評価が可能になってきた。cfDNAは、非侵襲的ながんバイオマーカーとして、米国食品医薬品局(FDA)からGuardant360 CDxテストやFoundationOne Liquid CDxの形で承認されており、その臨床的意義は米国国立衛生研究所(NIH)や各国のリキッドバイオプシー学会によって現在も強調されている。特に、尿中cfDNAは、がんのスクリーニング、診断、予後、がんの進行や治療効果のモニタリングのための真の非侵襲的バイオマーカーとして認識されている。しかし、cfDNAの濃度が比較的低い尿からcfDNAを効率よく分離する技術がないことが大きなボトルネックとなっている。いくつかの研究では、従来の抽出法は、尿中の短い断片化したcfDNAを分離するのに非効率的であることが報告される。したがって、尿中cfDNAのポテンシャルを活用した実績例の報告はまだない。 我々は、尿リキッドバイオプシーへの応用のために、ナノワイヤ表面でのcfDNAのキャッチ&リリースを提唱・実証することで、このcfDNA分離における非効率性の課題を克服した。本課題では最初にキャッチのメカニズム解明に取り組み、酸化亜鉛(ZnO)ナノワイヤ表面の水分子との多点の水素結合を通じて尿中のcfDNAを結合することを確認した。次に、cfDNAと水素結合するZnOに競合的に結合可能な分子を導入することで、cfDNAを外すことを確認した。この方法により、従来法では不可能であった尿中cfDNAの分離と、尿中cfDNAから、神経膠腫(グリオーマ)における遺伝子変異であるイソクエン酸デヒドロゲナーゼ1(IDH1)変異の検出に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化亜鉛(ZnO)ナノワイヤ表面の水分子との多点の水素結合を通じて尿中のcfDNAを結合することを確認した。次に、cfDNAと水素結合するZnOに競合的に結合可能な分子を導入することで、cfDNAを外すことを確認した。この方法により、従来法では不可能であった尿中cfDNAの分離と、尿中cfDNAから、神経膠腫(グリオーマ)における遺伝子変異であるイソクエン酸デヒドロゲナーゼ1(IDH1)変異の検出に成功した。これを国際科学雑誌に掲載発表した。 この成果から、cfDNAの濃度が比較的低い尿からcfDNAを効率よく分離する技術がない現状のブレークスルーの可能性があり、尿中cfDNAのポテンシャルを活用した実用化が期待される。 このことから、研究は順調に進展していて、本学術成果をさらに強固にする研究を進めていきながら、前臨床試験の準備を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
本成果は、尿中cfDNAの分離によるがんサブタイプの検出、特に従来法では分離できなかった他のがん種の尿中cfDNAの変異検出への発展が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Mathematical Modeling and Mutational Analysis Reveal Optimal Therapy to Prevent Malignant Transformation in Grade II IDH-Mutant Gliomas.2021
Author(s)
Aoki K, Suzuki H, Yamamoto T, Yamamoto KN, Yamazaki S, Nakamura H, Takahashi M, Narita Y, Nakada M, Deguchi S, Mizoguchi M, Momii Y, Muragaki Y, Abe T, Akimoto J, Wakabayashi T, Saito R, Ogawa S, Haeno H, Natsume A.
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Journal Title
Cancer Res.
Volume: 81
Pages: 4861-4873
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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