現代韓国語敬語における使用原則の変化に関する語用論的調査と考察
Project/Area Number |
20K00561
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
丁 仁京 福岡大学, 公私立大学の部局等, 講師 (50759264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 ひょん情 山口県立大学, 国際文化学部, 教授 (30412290)
玉岡 賀津雄 名古屋大学, 人文学研究科, 名誉教授 (70227263)
滝浦 真人 放送大学, 教養学部, 教授 (90248998)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 韓国語 / 語用論 / 敬語変化 / 尊敬接辞-si-の対者敬語化 / 行為指示表現-silgeyo / 容認度調査 / 実態調査 / 対照研究 |
Outline of Research at the Start |
現代韓国語では敬語使用の大きな変化が観察される。本研究はそれを、敬語の使用原則に生じている変化であると捉え、「聞き手意識」の変化の表れとの仮説に立って調査と考察を行う。具体的には、敬語使用の変化について、聞き手の違いによる容認度を包括的(男女別、世代別)に調査し、語用論的観点からの考察を行う。加えて、韓国語について得られた知見を対照語用論的観点から日本語敬語と比較検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は現代韓国語の敬語使用の変化を敬語の使用原則に生じている変化であると捉え、聞き手の違いによる容認度を包括的(男女別、世代別)に調査することを通して、語用論的諸要因を明らかにすることを目的とする。 令和4年度の主な研究実績は下記の通りである。まず、令和2年度に「事物尊称」に関する内容で日本言語学会第162回大会にて研究発表したものと、「自敬敬語」の研究成果を総括して現在論文執筆中である。次に、行為指示表現の-silgeyoについて容認度調査を実施した。-silgeyoに関する理論的な考察を行った研究(丁仁京(2021)「韓国語の行為指示表現‘-silgeyo’に関する研究」福岡大学研究部論集A:人文科学編21-2)をアンケート調査の基礎データとして活用するとともに、質問項目を選定するために、21世紀世宗コーパス及び延世コーパスを調べた。これらのコーパスでは、-silgeyoは抽出できなかったが、2000年以降に作られたドラマシナリオ20作品を選定し調べたところ、十数例見られた。また、実際放送された内容では事例が見られたものの、シナリオにはその表記が見られないといった、実際の発話とシナリオ上の表記の差も多くうかがえた。その後、丁仁京(2021)とコーパスデータの分析・考察した結果をもとに、質問項目を選定し、容認度のパイロット調査を実施した。それに基づき修正・補完の作業を通じて、4つの使用条件の仮説を設け、15の場面において20代~60代の男女70名を対象に本調査を実施した。アンケート調査の結果は決定木分析を用いて分析したが、規範・非規範的表現の全体像を把握しにくく、各々の表現の違いが上手く説明できないことが分かり、より明確に説明できるクラスタ分析(文条件比較)の手法を用いて分析を行った。分析の結果は三つのクラスタに分かれており、その考察結果を論文化に向けて執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度は、①尊敬接辞-si- の「事物尊称」と「自敬敬語」の研究成果を総括して論文執筆を行う。また、② -silgeyoの「行為指示表現」(意思表現の対上位者的行為指示表現化)について、コーパスデータの分析・考察した結果をもとに、質問項目を選定、容認度調査を実施し、その結果を国内外の学会で研究発表し、論文を執筆することである。 しかし、①については、考察を深めるため時間がかかっており論文化が遅れている状況である。また②については、コーパス資料の収集に時間がかかったため当初計画した容認度調査が遅れ、研究発表と論文執筆まで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、尊敬接辞-si-の「事物尊称」と「行為指示表現」-silgeyoの研究成果を総括して各々の論文執筆を行う。また、本研究で得られた成果や知見をより学術的に検討するため、他言語の専門家を交えての研究会やワークショップを開催する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(69 results)
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[Journal Article] Indigenous pragmatic research on Japanese2022
Author(s)
Tetsuharu Koyama, Jun Sawada, Kaoru Hayano, Sachiko Takagi, Noriko Onodera, Masato Takiura, Hiroaki Tanaka
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Journal Title
In Xinren Chen and Doreen Dongying Wu (eds.) East Asian Pragmatics: Commonalities and Variations
Volume: -
Pages: 40-66
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[Book] 異文化との出会い2022
Author(s)
滝浦 真人・野崎 歓
Total Pages
320
Publisher
放送大学教育振興会
ISBN
4595141807
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