Asymptotic behaviors of quantum invariants of knots and three-manifolds
Project/Area Number |
20K03601
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村上 斉 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (70192771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋上 和弘 九州大学, 数理学研究院, 准教授 (60262151)
藤 博之 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (50391719)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 体積予想 / 量子不変量 / Chern-Simons不変量 / Chen-Yang予想 / Reidemeister torsion / 結び目 / 色付きJones多項式 / Kashaev不変量 / ねじれReidemeister torsion / Jones 多項式 / 基本群の表現 |
Outline of Research at the Start |
結び目や3次元多様体の量子不変量は,作用素環論や理論物理を契機に導入されたものであり,20世紀末から盛んに研究されている.特に,近年体積予想を初めとして,量子不変量の漸近挙動と,位相的な性質を結びつける試みが注目を集めている. 本研究では,量子不変量の典型的な例である,結び目の色付きJones多項式や,3次元多様体のWitten-Reshetikhin-Turaev不変量の漸近挙動を考察し,それを位相的な観点から調べる.
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は1篇の共著論文を発表し,1篇の単著論文を学術雑誌に投稿した. 発表した論文は,米国テキサス州立大学ダラス校の Anh Tran氏との共同研究によるものである.内容は,torus knot の整数係数手術で得られる3次元多様体の,リー群 SU(2) に対応した Witten-Reshetikhin-Turaev の漸近挙動に関するものである.結び目に対する同様の研究は,体積予想として R. Kashaev, 村上順および研究代表者により提唱され大いに研究されている.3次元多様体に対する同様の予想は Q.Chen と T. Yang により提唱され幾つかの例に対して証明されている.Chen-Yang予想は,体積予想と同様解決までには時間がかかると思われるので,本研究のような具体的で詳細な例が重要であると考える. 投稿中の論文は,結び目の体積予想の一般化とそれに関連した量子モジュラー性に関するものである.結び目の体積予想(とその一般化)は,色付きJones多項式の漸近挙動を結び目補空間の位相的・幾何的不変量を関係付けるものである.本研究では,8の字結び目の色付きJones多項式のパラメータに exp((u+2pπi)/N) を代入したときの N->∞の漸近挙動を調べた.ただし,p は自然数であり,u は arccosh(3/2)より小さい正の実数である.その結果,漸近挙動から,8の字結び目の補空間の非完備双曲楮に対応したChern-Simons不変量とadjoint Reidemeister torsion が得られることが分かった. また,pに関するある種の量子モジュラー性も予想される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3次元多様体と結び目という2つの異なる対象についての結果が得られたことは,本研究が順調に進んでいることの証左であると思う. しかし,新型コロナの影響もあり,研究集会での発表ができなかったことは遺憾である.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,結び目の体積予想や3次元多様体の Chen--Yang予想の研究を続けていきたい. 特に,体積予想(およびその一般化)を証明するために使っている理論をさらに推し進めたい. 具体的にはPoisson和公式と鞍点法である.ともに一般論としては確立されているが,具体的に適用しようとするとかなりの困難を伴う.特に,現在取り組んでいる問題について,後者はよく知られたもの(「谷」が2つ)でなく「谷」が3つになるものを計算する必要がある.現在様々な文献をあたり,方針を立てているところである. また,量子モジュラー性についても研究を進めてゆきたい.これについては,まだ具体例が不足しているので様々な結び目について計算を行ないたい.3次元多様体(およびそれに含まれる結び目)の量子不変量についても同様の考察を考えたい.
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)