細胞膜動態に着目した神経系前駆細胞核運動の機構解明
Project/Area Number |
20K07223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48010:Anatomy-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
篠田 友靖 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (80505652)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 神経系前駆細胞 / 脳発生 / 大脳発生 / 細胞核運動 / 核運動 / 細胞膜動態 |
Outline of Research at the Start |
本研究「細胞膜動態に着目した神経系前駆細胞核運動の機構解明」は、脳発生に不可欠である神経系前駆細胞の核運動に焦点を当てて、核にどのような外力が加わり、その結果として核が細胞内を「動く」のかを本質的に明らかにする。これを達成するために、①核に実際に加わっている力の検出、および②核運動にともなう細胞膜の「流れ」の理解という、これまでない着眼点からこの問いに挑む。本研究により得られる成果は、細胞という閉鎖空間内をいかにして核という巨大オルガネラが動きうるのかという課題に、システム的理解・新概念をもたらすものとなる。
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Outline of Annual Research Achievements |
大脳原基を構成する主な細胞であり、かつ将来の成熟脳の興奮性神経細胞やアストロサイトを生み出す神経系前駆細胞は、脳膜から脳室面まで達する極めて細長い構造を有し、細胞体のほとんどを核が占めている。核は細胞周期に応じて細長い細胞の中を動くことがすでに判っており、細胞骨格とそのモータータンパクが核を「運ぶ」、もしくは周囲の細胞の細胞体(核)に「押されて動く」とされている。ところが申請者の先行研究で核に直接外力を加えた結果、予想外に核が動きにくいことが明らかになった。この結果から、申請者は核周囲の細胞膜自体が核の進行方向に流動しているのではないかと考え、細胞膜・核の物性の観点、および細胞膜の「流れ」という観点で、核を動かす「力」そのものに着目し前駆細胞の核運動の本質を問うことにした。本年度は核を取り囲む細胞膜の流動が実際に存在するのかどうかを検証した。 <1>前年度に手技を確立したマイクロインジェクション用のマイクロマニピュレーターを使って、顕微鏡観察下でキャピラリー先端の「筒部分」を神経系前駆細胞に押し当てて保持する方法を用いて、細胞核が「進む」力の値を計測した。キャピラリーをさらに改良した結果、誤差は多いながらも力の値を測定することに成功したと思われる。 <2>前駆細胞の細胞核を包むように存在する細胞膜の流動の有無を調べるために、細胞膜局在型GFPで標識した細胞膜をフェムト秒パルスレーザー照射で脱色し、核の進行方向と細胞膜の流動性の関係性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞核が細胞中を進むときの「力」が、当初想定してたものよりかなり小さく、測定条件の確立に時間を要した。 また、レーザー照射による蛍光標識細胞膜の脱色、脱色部位への蛍光の復活(FLAP)が予想外に細胞核の進行方向の前後での差が見られず、より精密な測定をする必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
力の大きさや蛍光標識の測定精度が、研究開始当初の予想よりも精密さが求められた。このため、既存の方法論ではなく自身で「計測方法」を確立することの重要性を再認識した。 また研究途上で、前駆細胞の細胞核の動体にどうやら脳室面の「硬さ」が大きく関与することが判ってきたので、脳室面の物性を担うメカニズムの解明も行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)